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マリンレオ引退/Column「レオグリングリン産駒としてのマリンレオ」
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Column「最後の王者」
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マリンレオ全成績
マリンレオ引退
愛知競馬に所属していたアラブのマリンレオ
(戸澤肇厩舎)
が昨年引退した。弥富トレセンでの調教中に右前肢の種子骨骨折がしたことが判明し、復帰まで長期休養を要することからこのまま引退が決まったものだ。今後は種牡馬として繁殖生活を送る予定。
マリンレオの通算成績は49戦40勝、勝率81.6%、連対率87.8%。NARグランプリでは2002年と2003年に連続して「アラブ系4歳以上最優秀馬」の受賞を受けている。
また、『第2回全日本タマツバキ記念アラブ大賞典』
(02'福山)
、『セイユウ記念第15回アラブグランプリ』
(02'金沢)
、『セイユウ記念第16回アラブグランプリ』
(03'金沢)
とアラブ全国交流レースを3度優勝するなど成績の中身も濃い。
そんなマリンレオの活躍をコラムと写真で振り返ってみました。
Column
「レオグリングリン産駒としてのマリンレオ」
by
ユーノすけ
マリンレオ、ワタクシにとっては、何とも表現しにくいお馬であります。あんなに強かったし、何度もその姿そのレース、目撃しているにもかかわらず、であります。
その、強すぎるってのが問題でして。もう抜けて強かったでしょ。競走馬の印象って、勝ちつ勝たれつ、接戦や激闘を繰り返しがあって、強まっていく面が多分にあるではないですか。そういうのに乏しかったように思うんですわ。
【第28回シルバー争覇 00'名古屋】
by
ユーノすけ
裂蹄という状態不安もあってか順調に使えず、本格化が遅れたのもあって、気付いたら、同世代のブラウンダンディから東海王座奪って、地元じゃ無敵になってましたよね。
そして全国交流初挑戦となった2001年の金沢セイユウ記念、あのメンバーで僅差2着は恐れ入りました。
その後は全国レベルでもダントツ。それこそ、2回出たタマツバキ記念で福山の深馬場で苦しんで、2度目は3着に負けたのが目立ったくらいで、大抵は余裕ある勝利だったでしょ。
なので、この馬については、ライバルと競り合ってどうこうというよりも、彼1頭の存在そのものの方が、印象深いですね。
具体的には、その滑らかさとしなやかさ。スラッとした首差し、パドックの歩みや返し馬、走るフォーム、殊に首使いの柔らかさ、全てがそうでしたね。他のアラブとも、サラともまた違う、独特なフォルムと身にこなしだったと思います。
そしてレースでの走り。勝負所で加速して、みるみる後続をちぎっていく姿の、何と事も無げでスムーズだったことか。
【第30回アラブギフ大賞典 02'笠松】 Photo by West Side
マリンレオの被写体としての魅力はそのナゾ多い覆面で隠された流星でしょう。ひょっとしたら今日は見せてくれるかも、と淡い期待を抱きながら追ったものです。 ぼんやりと他にないタイプの流星と読み取れるんだけど、見えるようで見えないそのパンチラリズムに似た楽しみと言うものでしょうか(笑)
by West Side
そしてマリンレオといえば、この頃ブレイクしたレオグリングリン産駒の代表でもあります。
スーパーベルガーといいドリーミングといいカムロギシンワといい、多くはない産駒の中から強豪が続出しました。
では、レオグリングリン産駒としてのマリンレオはどうか?晩成型で首差しがゆったりしていて胴にゆとりがあるのは、その産駒によく見られる傾向で、マリンレオにも当てはまる部分だと思います。
しかしながら、並のレオグンリングリン産駒には、もっと胴回りがボテッとしていて、決め手に欠けるモサッとした先行タイプが非常に多い。このあたり、同じシナノリンボー産駒種牡馬であるカヅミネオンの産駒には、比較的早熟で軽快なスピードタイプが多いのと対照的です。
とまれ、レオグリングリン産駒は概して、良くいえば重厚、悪くいえば鈍重。ここにおいて、レオグリングリン産駒の、ネガティブな特徴を殆ど持たぬところに、マリンレオの強さがあるんじゃないかなとも思えてしまうわけです。他の活躍馬にしても、レオ産駒らしからぬピリッとした部分が、少なからずありますよね。
というわけで、「やっぱり、どの馬らしくもない、異質の強さと個性の馬だったよなあ。」と、改めて思う次第です。そして、やっぱり、表現しにくかったですわ。
最後に。昨年12月23日、名古屋グランプリの施行日に、彼の引退式がありました。その際、管理されていた戸澤調教師が、「日本一の馬」と彼を表されました。「日本一のアラブ」ならぬ「日本一の馬」だったあたり、アラブ者のワタクシとしては、非常に嬉しかったですね。
マリンレオ
栗毛 血量32.88% 1996年生 収得賞金88,423,000円
馬主/玉木國大 生産牧場/川端広一(北海道沙流郡門別町)
マリンレオ
レオグリングリン 鹿毛 1987
シナノリンボー 栗毛 1975
スーパーシャトル 鹿毛 1979
アイノマリン 鹿毛 1986
サルタモンテス 鹿毛 1974
アイノフロルア 青鹿毛 1978
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