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4159番目の訪問者です
 第33回 旭王冠賞  2002.10.27 旭川競馬場
 条件)3歳以上 距離)ダート200m  1着本賞金)5,000,000円  天候)小雨 水分量)1.3%

 

過去5年間の優勝馬
回数(開催日) 優勝馬
第32回(2001.10.21) スーパーペガサス
第31回(2000.10.29) アキバオーショウ
第30回(1999.11.07) コブラテンリュウ
第29回(1998.10.25) アキバオーショウ
第28回(1997.10.26) アキバオーショウ
旭川開催のフィナーレを飾る伝統の一戦
 旭川開催のフィナーレ、そして最大のみどころでもある歴戦の古馬達による重賞『旭王冠賞』。
 このレースは高重量戦への適応能力というポイントもさることながら旭川コースへの適性が重要視される傾向にあります。

 ばんえい旭川コースはばんえいコースの中では最も砂が深く、岩見沢や帯広よりも第2障害後の直線が長い。このタフなコースへの抜群の相性を見せる馬がいる。
 今回出走しているアキバオーショウ。97'/98'/00'年と『旭王冠賞』を3勝しているのは驚異の成績であり、旭川コースに抜群の適性を見せる馬ということは周知の通り。『旭王冠賞』においては、フクイチもシマヅショウリキもサカノタイソンもアキバオーショウの前で苦汁を舐めている。
 99年にアキバオーショウの3連覇を阻んだコブラテンリュウも旭川コースとの相性が良かった馬である。

 今年はメンバーを眺めると、ホワイトキャップ、休養中のシマヅショウリキあたりを除いて、現役古馬のほぼベストなメンバーが揃ったと思う。
敢えて言えば、昨年の3冠馬・ヨコハマボーイや成長著しいミラクルプリンスあたりに挑戦して欲しかったという声があるかもしれませんね。


 Entry !

馬名 斤量/性齢 騎手 所属
1 1 ヒカルセンプー 870/牡馬5歳 坂本東一 梨本
2 2 クシロキンショウ 870/牡馬8歳 鈴木勝堤 鈴木
3 3 ハイトップレディ 860/牝馬7歳 尾ヶ瀬馨 尾ヶ瀬
4 4 マルニエーカン 860/牡馬7歳 大河原和雄 今井
5 5 グレイトジャイナー 860/牡馬10歳 松井 浩 梨本
6 6 ウンカイ 860/牡馬8歳 西 弘美 松井
7 7 サカノタイソン 860/牡馬8歳 藤本 匠 辻本
8 シンエイキンカイ 860/牡馬5歳 安部憲二 久田
8 9 スーパーペガサス 890/牡馬6歳 岩本利春 大友
10 アキバオーショウ 870/牡馬10歳 松田道明 福森

アキバオーショウ
アキバオーショウ
サカノタイソン
サカノタイソン
マルニエーカン
マルニエーカン
ヒカルセンプー
ヒカルセンプー
スーパーペガサス
スーパーペガサス
シンエイキンカイ
シンエイキンカイ


混戦模様!有力馬紹介
 ほとんど手合わせをしているメンバーにも関わらず、フタを開けてみると混戦模様。

 今シーズンの重賞成績を見ると、『北斗賞』(5/19旭川)、『北見記念』(6/30北見)、『岩見沢記念』(9/15岩見沢)と既に重賞3勝を挙げているスーパーペガサスが抜けている。
 昨年のこのレースでは伏兵に過ぎなかったこの馬。8番人気での優勝で馬連単138,730円の波乱の立役者となったが、振り返ればその後の躍進のきっかけとなったレースであり今年は2連覇がかる。
 今回の負担重量は890キロ。他の馬は最低20キロ以上差ある重い斤量を曳くのは厳しい条件。それをかなり嫌われたんでしょうね。5番人気。

 そうなれば浮上するのは無論この馬、サカノタイソン
 『ばんえい記念』(2/17帯広)を優勝した後、十分過ぎる休養。それでも今年は昨年より約1ヶ月早い始動で、『ばんえいグランプリ』(8/15岩見沢)にもエントリーして来た。結果3着。
 その後は『岩見沢記念』を避け、メンバー・重量とも軽めのレースを使って来ている。いきなり重量860キロでこのメンバーは。。。ということで、微妙な評価の2番人気。
 大将タイソン、昨年度も『ばんえい記念』以外は重賞を勝っていないという事実もあり、正直陣営の勝負度合いが気になるところ。

 結局、1番人気に浮上したのはアキバオーショウ
 全盛期の旭川コースでの絶対的な存在感は若干薄れてきたものの、逆にコース・展開など問わず安定味が出てきた様子。
 同じ10歳馬のグレイトジャナーの方は明らかに粘りが薄れてきているのと比べると、アキバオーショウはまだまだ元気だな、という印象を受ける。前走も9歳/10歳馬世代の『オールスターカップトライアル』でグレイトジャイナーに先着して順当勝ち。
 今日は珍しく右眼側に小さな遮眼革を装着。意外にも枠を気にするタイプなのか?大外からのスタート。

 3番人気マルニエーカン
 唯一の重賞勝ちである2001年の『北見記念』が圧巻だった。得意の先行力を生かして大差で逃げ切ったレース。
 その後、休養に入ったり、また、万全の状態では使えなかったりしたようだが、ここに来てようやく先行して粘っこいこの馬らしさを取り戻している。2つ目の勲章はそれほど時間が掛らずに獲れる器。

 4番人気は新鋭ヒカルセンプー
 メンバー中、最大の上がり馬。今年の『ばんえいグランプリ』を9番人気の伏兵ながら制しており大波乱の主役となった馬。
 馬体はまだ線が細い印象もあるが、相手を問わず大崩れしない勝負根性はなかなかのもの。

 6番人気シンエイキンカイ
 昨年は本当に高重量戦の相手が強いレースにぶつけて来て、またこれが良く走るんだわ(笑)。
 それ故昨年度の古馬重賞戦線が俄然面白くなったわけなんだけれど。。。今年はその反動が出たんでしょうねえ、粘りを欠くレースが続いている。
 ばんえい記念あたりまでに立ち直って来るとまた面白くなってきますね。


 Race Impressions !

レースは水分量の少ない馬場での決戦
 この日は夕方に向かうにつれ目に見えて山の方から雨雲が迫ってくる天候で、メインレースの二レース前辺りから強い雨が降り出してきた。
 が、『旭王冠賞』スタートの頃は小雨程度に。馬場の水分量は1.3%でのスタートとなった。

 スタートの合図と共に各馬一斉にスタート。最初の障害へ。
 アキバオーショウ、スーパーペガサス、サカノタイソン、クシロキンショウあたりを先頭に全馬すんなりとクリアー。最後に障害を越えたのがウンカイ。

 第1障害後はゆったりとした流れとなり、越えて10mあたりで各馬一旦息を入れる。
 互いに様子を伺いながら進むが、中でもグレイトジャイナーあたりが先頭を主張する。トップハンデのスーパーペガサスも前へ前への位置取り。
 そして各馬思い思いの足取りで難関である第2障害の前に集まる。一旦止まり呼吸を整える。
 勝者はこの障害をすんなりと越えた馬の中にいるはずだ。

 まず、グレイトジャイナーが障害に取り掛かった。それを合図に全馬一斉に障害を攻めに掛かる。
 全馬負担重量860キロ以上。さすがに一腰で障害をクリアーできる馬はいない。しばらく格闘が続く。


最初に障害に取り付いたのはグレイトジャイナー
最初に障害に取り付いたのはグレイトジャイナー
 格闘の中、最初に障害を登り切ったのがマルニエーカンだ。先頭で平坦コースへと降りて行く。
 差が無くグレイトジャイナーと、ヒカルセンプーがそれを追いかけに入る。
3頭にやや遅れを取ってウンカイが続いた。後の馬はまだ障害と格闘している。

 先頭マルニエーカン、僅差で追いかけるグレイトジャイナー、ヒカルセンプー。
 この3頭がゴールまでの距離40mを切った時点でも1番人気・アキバオーショウはまだ障害と格闘中。このあたりでアキバは勝負的には厳しくなった。

 そして、前を行くマルニエーカンだが、ゴールまであと残り30m地点でついに止まった。
 と、ぼぼ同時に直後に付けていたグレイトジャイナー、ヒカルセンプーもちょっと詰まった。
 その隙を逃さず、後ろに付けて進んでいたウンカイが3頭を抜き去った。
ウンカイは前の馬と競ることなく自分のペースでずっと進んでいた。足取りは確かで、この時点で勝負あった。

 ウンカイに離され、既に一杯一杯のマルニエーカン。後続はもうサカノタイソン、スーパーペガサス、グレイトジャイナー、ヒカルセンプーなどが一団となって迫ってくるが、何とか2着を死守したまま橇をゴールに滑り込ませた。


ウンカイ、激走!
Click! 【大きな画像で観る!(jpeg画像47KB)】

《第2障害通過順》
 マルニエーカン/  グレイトジャイナー/ヒカルセンプー/  ウンカイ
    スーパーペガサス/サカノタイソン/ シンエイキンカイ/クシロキンショウ
      アキバオーショウ/ハイトップレディ 

   ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

ウンカイ あっと言わせたウンカイ
 ウンカイは2000年10月の岩見沢『ばんえいグランプリ』以来約2年振りの重賞勝利。
 ばんえいクラシック3冠馬も古馬になってからは苦労してたわけですね(苦笑)。
 古馬トップクラスとの壁や重量が課題と思われていたウンカイですが、遅まきながらだいぶ戦い慣れてきた印象があります。正直860キロの重量を曳いて勝ち切ったのには驚きましたがネ。
 故障の話もあまり聞かない馬だし、障害での安定感が増せば先々も楽しめそう。
 それと今日のレースは、前を進む馬のペースをじっくり読んでいた西弘美騎手の好プレーを忘れてはいけません。西弘美騎手はこのレース2度目の優勝。

 2着のマルニエーカンはもう一踏ん張りが足りなかった結果ですが、目に見えて良化。本来スピードタイプながら高重量にもかなり対応出来そうですね。
 好調時が持続するタイプなのでシーズン残りの重賞戦線でも台風の目となるでしょう。

 1番人気だったアキバオーショウの敗因は、第2障害をすんなり越えられなかったと点に尽きますが。。。まあ、元々障害の安定感を誇るタイプではないのでこれは勝負のアヤと諦めましょうよ(笑)。

 サカノタイソン、スーパーペガサス陣営とも今回の敗戦には落胆していないんじゃないかな。
 サカノタイソンは目標である『ばんえい記念』に向かってこれから調子を上げて行くでしょう。
 スーパーペガサスの方は、今回は斤量という敗因がありそうだし、それでも良く走っていると思います。



レース結果
着順 馬名 人気 タイム
1 ウンカイ 9 2.49.7
2 マルニエーカン 3 3.03.6
3 サカノタイソン 2 3.12.4
4 スーパーペガサス 5 3.12.6
5 グレイトジャイナー 8 3.22.1
(払い戻し)
単勝:【6】2240円
複勝:【6】370円/【4】230円/【7】160円
枠番連複:【4-6】9580円/馬番連複【4-6】7730円
馬番連単【6-4】20280円
Winner
 ウンカイ  父)半血・マツノコトブキ
母)半血・ミハル
母父)ベルジ・マルゼンストロングホース




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