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ぶらり、草競馬
ぶらり、新潟競馬場
 (2001.12.6up)  6763番目の訪問者です

入場門 装い新たな新潟競馬場
 新潟競馬場に行くのは何年振りなんだろう?最後に行った時は確かフジヤマケンザンが。。。いや違うな、福島競馬場と混同している(苦笑)。まあ思い出せないくらい前という事は確かだ。いずれにしても中央競馬開催の時にしか行った事が無かったので新潟県競馬開催時に行くのは初めていうことになる。

 新潟競馬場での県競馬開催時はJR新潟駅から無料送迎バスが出ているものと前日まで勝手に思い込んでいた。それはとっくの前に廃止されていたようだった。
 新潟競馬場に行き慣れている諸先輩方にアクセス方法のアドバイスを賜ると。。。「新潟駅から路線バスで行くのが良い」、「路線バスは本数が少ないので、最寄のJR豊栄(とよさか)駅からタクシーで行くのが良い」、「豊栄駅から歩いて1時間あれば着くよ」、「折りたたみの自転車でもって豊栄駅から競馬場を攻めるのが良いのではないか」といった様々なアイディアを頂戴しまして(笑)その切は皆様お世話になりました。
 結局時間が最もハッキリしていた新潟郵便局前にある路線バス停留所『明石一丁目』からの9:17発新潟競馬場行きというバスを目指して新潟に到着。なるほどバス発車時間は9:17/10:47/12:42/15:17(最終は第2・4土曜、休日のみ)と少なく逃したら最後って奴ですな。

 今日の新潟地方の天気は、午前中雨で午後から晴れという予報になっていた。駅に着いた時は雨は上がっており日が差していたのに、バスに20分程揺られて競馬場が見えてきた頃には再びシトシトと雨が降り出して来ており、ちょっと寒々とした天気になっていた。
 競馬場前に到着すると丁度開門時間となり久々の新潟競馬場のゲートをくぐる。


  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

スタンド  同じJRAの福島競馬場と比べると新潟の方が郊外の自然の中にある競馬場で、ロケーション的には福島競馬場よりもローカル色が豊かな感じがします。そして、同じ県競馬開催をしている三条競馬場と比べると。。。三条競馬場の方が当然さらにローカル色は豊かになりますがね(笑)。

 新潟競馬場は御存知の通り今年リニューアルオープンされてまして、NILS21と称するスタンドが新設され、また雨ざらしだったファンエリアに大きなテント式の屋根を設置したりといった改良が施されていた。
 そして、コースの方は左回りへと変更された。中央競馬で使用される芝コースは日本最長の1周約2223mとなり、そして噂の直線1000mのレースが新設された。
 ダートコースは今まで無かった1800m戦が新設され、コーナーにはスパイラル方式が採用されている。

 県競馬開催時の使用コースはダートコースのみで芝コースの使用は無い。ちなみに県競馬開催時のゲートとスターターの台は中央競馬開催の時のものとは違う専用の物を持っております。

 場内は開門したばっかりだったけど売店の立ち食いコーナーは既にスタンバイしており食欲をそそる香りが漂っている。それに混じって何やら香ばしい良い匂いが。。。ありました、ありました、名物もち豚とエチゴビールを売る屋台が。ただちょっと今日は生ビールって陽気では無いかなあ。
 朝から何も食ってなかったんで立ち食いのラーメンをすする。味は。。。¥360にしてはまあまあなのかなあ、微妙な評価だけど(苦笑)。




新潟競馬リーディングジョッキー
(第10回新潟終了現在)
順位 騎手名 1着 2着 3着 着外 連対率
1 向山 牧 62 37 37 130 37.2%
2 山田信大 53 36 42 153 31.3%
3 森川一二三 46 36 35 141 31.8%
4 榎 伸彦 38 32 27 177 25.5%
5 小嶋耕輝 31 32 43 173 22.6%
6 大枝幹也 31 23 24 153 23.4%
7 渡邊正治 29 48 39 177 26.3%
8 五十嵐剛紹 29 25 18 141 25.4%
9 宮下康一 28 24 26 158 22.0%
10 阿部正義 21 22 25 150 19.7%
厳しい現実に直面している新潟県競馬。。。
 場内では、地元にお住まいで新潟県競馬を応援されているホームページ新潟県競馬応援隊を製作されているばくれん氏にお会いして一緒に今日の競馬を楽しむこととなった。

 「今日は天気が今ひとつなんでまたお客さんの入りに響くだろうなあ。ジョッキーの奥さんの方々や厩舎関係者の方々もね、開催を盛り上げる為に色々お手伝いに来てくれているんですよ。」
 そうだったのか。そう言われると入場門で女性の方々が子供向けの風船を配っていらしたのを思い出す。売上厳しい状況の中、少しでも開催を盛り上げようと関係者達は一致団結しているようだ。

 既に様々な報道メディアで伝えられていることだが、県競馬組合管理者である平山新潟県知事から「新潟県競馬は2001年度開催をもって廃止、県競馬組合も解散する」方針が発表されている。
 新潟県競馬の累積赤字は2001年3月末で55億2000万円に達しており、2001年度末にはそれが約66億円に達する見込み。「改善する有効な振興策が見出せない。これ以上赤字を増やすのは無理がある。」というのが知事の方針決定の理由である。
 組合の土地・建物資産が52億6700万円ということを考えると。。。これは既に継続困難な程の借金を抱えていることは事実である。
向山牧騎手
向山牧騎手


 ちなみに、近年の売上減少打開策の成果が上がらなかった理由として
 (1)三島淡路町の場外馬券売り場建設の断念
 (2)福島の場外馬券売り場・オープス磐梯での発売額の伸び悩み
 が大きな要因として挙げられているようだ。パンフレットの写真を見てもオープス磐梯はかなり立派な造りとなっており、これで投資効果が上がらないとなると厳しいだろうなあ、と想像に難しく無い。

 間接的な外的要因としては、去年中津競馬場が廃止に踏み切ったという前例がやはり少なからずこの決定に影響を与えているのでは?、と想像するのは私だけでは無いだろう。
 県知事はじめ議会側には、中津競馬廃止の時のように「騎手・厩務員・関連業者に対しては法的雇用関係は無いので補償しない」などと言わず、是非とも人道的な見地から誠意を持ってこの問題に望んで欲しいと切に思う。
 組合の利益金が各自治体(新潟県/新潟市/豊栄市/三条市)の一般財源に貢献していた時期もあった事を考慮して欲しいものです。

 一人の地方競馬ファンとして私にとっても県競馬廃止の話は残念でショッキングな話なんですが、地元のばくれん氏の場合は「小学校の同級生に厩舎関係者の息子さんとか何人もいましたし。何かせずにいられないんですよ。」と。長年新潟県競馬の楽しさを肌で感じて育ったファンとして切実な思いをお持ちの御様子。彼は県競馬存続に向けての署名運動をされたりと大忙しの日々を送っていらっしゃるようです。




タニノエイブル
タニノエイブル(8Rあさかぜ特別)
2001年度 第11回新潟競馬 第1日目 (2001/11/23)
 廃止するのも一つの勇気ある決断だと私は思います。
 けどね、今年は新潟競馬場自体が改修によって注目を集めたわけだし、プログラム面でも騎手招待第1回『スーパージョッキーカップ』や女性騎手招待レースである第1回『駒子賞』など興味深い注目レースも行われました。
 朱鷺大賞典もダート交流重賞となって回数を重ねつつあるわけだし。

 ビジネスチャンスはまだまだあるんじゃないかな?と思えてしかたないんだがなあ。
 芝1000mで県競馬のレースをやったら人が集まるんじゃないか、電話投票会員制を導入すればもっと売上が上がるんじゃないか、などなど素人考えで色々考えてみる。
 しかし「じゃお前が資金だせよ!」と言われると「はい、出せません」と言うしかないんで(苦笑)。新しい事をするのにはお金が掛かるという点は理解しています。けど。。。歯がゆいなあ。

 上記の駒子賞にも出場していた藤塚聡子(さとこ)騎手は今年デビューした新人女性ジョッキーで赤間松次厩舎所属。彼女のデビューは今シーズンの明るい話題の一つ(だったんだけど。。。)。
 8/16の三条競馬で59戦目にして待望の初勝利を挙げた。その時は10番人気で単勝配当は12380円もついたそうな。これからセールスポイントを作るためにも2勝目に向かってまずは頑張れ!


■第1回スーパージョッキーカップ(7/1三条) 成績
 1着:榎伸彦(新潟) 2着:佐々木武見(川崎) 3着:的場文男(大井) 4着:安藤勝己(笠松) 5着:向山牧(新潟)

■第1回駒子賞(9/12新潟) 成績
 1着:佐々木明美(北海道) 2着:小田部雪(荒尾) 3着:赤見千尋(高崎) 4着:宮下瞳(名古屋) 5着:牧原由貴子(JRA)
 *シリーズ総合順位は 1位)佐々木明美 2位)小田部雪 3位)宮下瞳 4位)藤塚聡子(新潟) 同4位)西原玲奈(JRA)


本日のプログラム
 さて、この日のレース番組はサラブレッド系の2歳戦と3歳戦のみという極端な番組。それぞれ勝ち切れない使い詰の馬の組のレースが多いなあ(苦笑)。
 次の日の出走表を見ると。。。素質のある若駒達は明日に回っているようだ。メインが3歳A2の特別戦で、重賞レースが無いので他に目玉をという感じだろうか?JRA認定レースが3つもあるわ。
 今シーズンは賞金が下がった影響で所属頭数もかなり減っていると聞いているし、番組作りも大変だなと感じられる。

 ここ新潟競馬場のコースは直線が長いので差し馬天国と思いきや、今日のレースを観ているとやはり4コーナーあたりの時点である程度中団まで進出できている馬が好成績を収めている感じだ。「いや、たまにありますよ。怒涛の追い込みが(笑)」とばくれん氏。
 準メインの8R『あさかぜ特別』(サラブレット系3歳)も1番人気のタニノエイブルがするするっと先行して残り。2着も2番人気のゼンノパームが好位から抜け出して堅い決着。3頭出ししていた津野厩舎の親子丼でしたな。
 怒涛の追い込みはメインレースまでお預けかな?(笑)今日はここまで、馬連・枠連ともほとんど3ケタ配当の堅いレースが多かった。

 リーディングトップの向山牧騎手は実力・経験で一歩抜けているんでしょうね。毎年リーディングの座をキープ。
 その他では前回三条競馬を観に行った時も思ったが、リーディング上位組の森川一二三騎手は人気よりも上の着順に持って来る堅実さが目に付きますね。言い換えると。。。着を拾うのが上手いということかもしれんが(苦笑)。

 昼飯に私はトン汁とおにぎりのセットを食った。なかなか美味かったっす。が、横でばくれん氏が食ってた豚・焼肉丼がやっけに美味そうに見えたなあ(笑)。入場門入ってパドックへ向かう途中に立ち食いコーナーが3軒並んでいるが、この3軒は中央競馬開催時と県競馬開催時の両方で出店しているお店だそうです。

 本日は笠松の交流重賞『全日本サラブレッドカップ』が場外発売されておりました。(ちなみに名古屋のゴールドプルーフが待望の交流重賞初優勝を決め地方競馬ファンを喜ばす結果となった。)




第29回青山記念
 サラブレッド系3歳 距離:1800m 1着賞金200万円
 (曇・稍重)
馬名 斤量/性齢 騎手 厩舎
1 1 ブルーオオマサ 54.0/牡馬3歳 向山 牧 津野
2 2 クリスタルオージャ 53.0/牝馬3歳 山田信大 赤間
3 3 ジョウテンペガサス 56.5/騙馬3歳 森川一ニ三 高橋
4 4 ヤングマーチ 53.0/騙馬3歳 小野輝彦 鈴木
5 5 マウンテンガイド 55.0/牡馬3歳 小嶋耕輝 金子
6 エスサガミ 53.0/牝馬3歳 大澤健司 大沢
6 7 リョウヤライアン 54.5/牡馬3歳 榎 伸彦 松川
8 ビューティラブワン 53.0/牝馬3歳 藤恆庶q 赤間
7 9 スズケヤキ 53.0/牡馬3歳 山口 高 金子
10 マイシネマ 54.0/牡馬3歳 長谷川太行 堀川
8 11 シュガーパステル 53.0/牝馬3歳 村松成哲 清野
12 テクノハヤブサ 53.0/牡馬3歳 渡邉正冶 赤間
メインレースはクラシック3冠目の青山記念!
 新潟皐月賞、新潟ダービーに続く新潟競馬3歳サラブレッドのクラシック3冠目がこのメイン第9レースの重賞・青山記念。
 同じ3歳同士のチャンピオンシップなら定量戦が一般的だけどもこれがハンデ戦というのが少々曲者である。


 【青山記念 過去5年の優勝馬】
  第28回 アクションアラート(向山)
  第27回 バトールハーン(向山)
  第26回 ニアークファントム(榎)
  第25回 アンビシャスフット(向山)
  第24回 トライバルスピード(榎)


 今年の地元の新潟サラブレッド3歳路線の合言葉は「打倒、ジョウテンペガサス!」だったんじゃないか。
 ジョウテンペガサスは地元の皐月賞もダービーも不出走であったにも関わらず無冠の帝王と呼ばれているちょっと不思議な存在か。


ジョウテンペガサス
ジョウテンペガサス
 ジョウテンペガサスはデビュー戦のJRA認定戦を勝ち上がってからJRAのレースを中心に強いところにぶつけまくっていた。
 今までの11戦の内訳が、新潟競馬で5走/中央競馬で4走/岩手競馬で2走。その内勝ち鞍3つというと頼りない感もあるが、その中にはJRA函館の『ラベンダー賞』なんかも入っていたりして厩舎サイドの期待の程が見えてきます。
 岩手の『南部駒賞』(00'水沢)で上山の実力馬マルハチマエストロの3着に頑張っているし、1ヶ月前に地元新潟競馬場で行われた東北交流の『東北ダービー』では東北3歳では現在ナンバーワンと思われる岩手のバンケーティングの2着に頑張っている。

 ブルーオオマサはやはり『新潟皐月賞』2着の実績が光る。それと、単騎の逃げが見込めそうで今回は展開が利しそう。

 マウンテンガイドは『新潟ダービー』馬。『新潟ダービー』以降5勝ち星から遠ざかっているが、『東北ダービー』でも4着に健闘しているわけだから力はありそうですね。

 以下横一線って感じもしますが。。。JRA新潟の芝レース勝ちのあるリョウヤライアン、『新潟皐月賞』『新潟ダービー』『東北ダービー』すべて出走して順調さが売りのマイシネマであるが、3レースとも掲示板を確保出来ていない。

 自分は手堅く上位人気3頭馬の馬券をBOXで購入。堅いんじゃないかと見たが。。。


ブルーオオマサがハナ! 雨も上がりレーススタート!
 午前中降っていた小雨も午後になると止んでいた。それでも雲は厚くどんよりとした天気の中でのメインレースのスタートだった。
 スタートは正面スタンド前から。広いトラックを存分に使って1ハロン先のゴール板まで戻って来るコースだ。

 スタートが切られると54キロのブルーオオマサが一歩抜け出し馬群を引っ張る。人気のジョウテンペガサスもマウンテンガイドもともに追い込み馬であるが。。。トップハンデなのにジョウテンペガサスは随分後ろから競馬するなあ。ペースは淡々とした流れ。

 4コーナーをカーブして広い直線へ戻って来た馬群の先頭はマイペースで逃げていたブルーオオマサ。直線を待ってたよ!とばかりに徐々にエンジンの回転数を上げて行くジョウテンペガサスが直線半ばで他馬を交わし去りブルーオオマサに肉薄する。直線はこの2頭のマッチレース!

 長い叩き合いとなったが、結局ブルーオオマサがクビ差競り勝つ結果となった。直線の長いこの競馬場ならではの好レースに場内が沸きました。


ブルーオオマサ、追撃を振り切る!
ブルーオオマサ、追撃を振り切る!

第29回青山記念 着順
馬名 騎手 タイム(差) 人気
1 1 1 ブルーオオマサ 向山 1.54.2 2
2 3 3 ジョウテンペガサス 森川 クビ 1
3 7 10 マイシネマ 長谷川 4馬身 5
4 5 6 エスサガミ 大澤 4馬身 6
5 2 2 クリスタルオージャ 山田 1馬身1/2 8
(払い戻し)
単勝【1】400円
複勝【1】150円/【3】100円/【10】230円
枠連複【1-3】260円 馬連複【1-3】260円
枠連単【1-3】1040円 馬連単【1-3】910円
来年の今頃は。。。
 ジョウテンペガサスはブルーオオマサよりプラス2.5キロの斤量を背負っていたことを考えると負けてなお強し!といった内容だった。
 ただなあ。。。私的にはクラシック最終関門がハンデ戦というはどうかなあ、と思ったけど。無冠のジョウテンペガサスが新潟ダービー馬マウンテンガイドより斤量背負っているというのもちょっと納得出来ないしなあ。結果的には良い感じのハンデ差だったんだろうけど。

 競馬場で御一緒した某氏は「1・2着の着差は斤量より騎手の腕の差でしょ」とクールに言い放していたが(苦笑)。
 まあでも向山騎手は恵量を生かして思いっ切りの良い騎乗をしたもんなあ。このあたりの読みがやはりリーディングジョッキーのセンスなんでしょう。

 来年の今頃、この名手はどこの競馬場で鞭を握っているんでしょう。。。


新潟競馬場Map ブルーオオマサ

新潟競馬場
(住所)新潟県豊栄市笹山3490
(交通)
JR新潟駅からバス30分
JR豊栄駅からタクシー20分
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