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ぶらり、草競馬
ぶらり、水沢競馬場
 (1999.10.3up)  7313番目の訪問者です

スタンド全景 早起きは三文の得?
 大宮から6:29の新幹線やまびこ号に乗り込む。朝トクきっぷを利用しての日帰り水沢競馬場遠征である。日帰りでわざわざ岩手まで競馬を観に行くというのももったいないような贅沢なような気持ち。
 ぶらり派の私としてはせっかくだから歴史の街・平泉やら温泉やら寄ってみたかった気もするが休日が1日しかないので仕方ない。

 大宮駅では岩手競馬のことなら何でもござれ!の情報誌「テシオ」等で御活躍のカメラマンM氏と出会う。
 「この時間だと水沢江刺へ行くと競馬場も開いてないし一関駅で降りて水沢から無料バスの方が時間的には良いですよ!」とアドバイスを頂く。ふむふむさすがに行きなれていらっしゃいますネ。勉強になります。道中はM氏とその御仕事仲間の方々と御一緒させて頂くこととなる。


スタートゲート こじんまりとしているが趣のある競馬場
 水沢駅から無料の送迎バス。第1レースから観ないと気が済まないおじちゃん達で丁度席が埋まるくらいの乗客。「勲はよ、賞金高いレースしきゃ来ないんだから。やっぱ小林だろ今日は。」なんて話声が聞こえる。
 15分程で競馬場へ到着。まず入り口付近に見えてくるのは厩舎の建物。競馬村的な雰囲気が良い。

 盛岡競馬場はとても近代的で立派な造りの競馬場。水沢は盛岡と比べるとやはりこじんまりとした感じではあるが、近くには北上川が流れレースコース背景には雄大な自然の景色が広がる素晴らしいローケーションにあり地元の競馬ファンに親しまれている。
 盛岡競馬場よりも「おいらの競馬場」的な親しみやすさがあるような気がする。

 パドックはコースにごく近い場所にあるので馬の様子を見て返し馬を見てそれからでないと馬券は買わん!という輩の為には気が利いた配置になっている。足利競馬場もこんな感じだ。
 とにかく岩手では新聞の印よりも自分の目で馬を見て馬券を買う人が多いと聞く。かつ地元の方々の敵中率もかなりのもんだと噂では聞くが。。。

 水沢競馬場はのどかな競馬場ということで終わらず、そこは競馬王国岩手だけあって競馬を楽しむ為の近代的設備も完備している。
 それは観戦スタンドの隣にある劇場型場外発売場「テレトラック」に象徴される。4階建ての近代的ビルで冬場も快適に馬券が買えてレストラン・ファーストフードなどの食べ処も充実している。
 テレトラックは水沢、盛岡の両競馬場の他に宮古・釜石・種市・安代・横手・山本そして98年に新設された津軽と各地に点在しファンに充実したサービスが提供されている。

 走路の遠く向こうには降雪時に威力を発揮する屋内練習場や2階建ての厩舎が見え厩舎側に対しても充実した環境が提供されていることが伺える。




スタートゲート

1999年度 第6回水沢競馬 第6日 (1999/9/15)
 水沢コースは1周1200mで直線が200m。1周1600mで直線400mの大きなダートコースを持つ盛岡競馬場と比べると小回り。
 回りも水沢は右回りで盛岡は左回りである。水沢巧者の馬とか盛岡巧者っているんだろうなあと想像がつく。やはり好位で立ち回れる馬がここでは有利であろう。
 小回りコースでは案外仕掛けどころで差が出るわけで騎手の腕がモノを言いそうだ。


水沢競馬リーディングジョッキー
(1999/9/6日現在)
順位 騎手名 1着 2着 連対率
1 菅原 勲 104 65 45.7%
2 小林俊彦 62 40 46.4%
3 佐藤雅彦 45 59 30.6%
4 西 康志 45 42 26.2%
5 村上 忍 44 41 23.2%
6 村松 学 38 35 23.2%
7 草地保隆 33 27 22.6%
8 沢田盛夫利 32 26 16.1%
9 三野宮通 30 36 16.9%
10 関本浩司 27 39 25.8%
 現在のリーディングジョッキーはメイセイオペラとのコンビで南部杯や帝王賞を勝ちGIジョッキーとして全国に名前を知らしめた菅原勲騎手である。名馬トウケイニセイと伴に数々のドラマを生んだジョッキーとしても記憶されているに違いない。
 そして小林俊彦騎手も98年度は17年目にして念願であった初のリーディングジョッキーの座に輝きノリにノッている。現在リーディング2位に着けており目が離せない。
  ベテラン佐藤雅彦騎手も人気のジョッキーである。98年度には盛岡競馬場所属騎手としては初の1500勝を達成している。

 岩手の通算1500勝達成ジョッキーは現役では上記3人だけ(99年9月現在)なのでやはり信頼に値する成績ではないだろうか。
 ちなみに菅原勲騎手は98年には地方競馬での通算2000勝を達成している。


本日のプログラム
 さて番組は5レースまでは3歳戦、6レースがABクラス混合戦、メインが重賞で残りはB組/C組の条件戦となっている。平場のレースにアラブ限定戦は無かった。

菅原勲騎手
菅原勲騎手
佐藤雅彦騎手
佐藤雅彦騎手
 3〜5レースはJRA認定レースとなっており前半の部の見所である。その3歳戦であるがここで大暴れしたのが菅原勲騎手で3レース・4レースとも変幻自在の騎乗で1着。さすがである。

 5レースでは交流重賞を賑わしているサカモトデュラブの弟・サカモトシャトルが出走でどんなレースをするか楽しみであった。鞍上はまたまた菅原勲騎手。兄を彷彿させるスタートダッシュ力でハナを奪って逃げ込みを図るがゴール前捕まり2着であった。単勝を持っていた私は。。。悔しいなあ。

 特に経験の少ない3歳馬戦なんかで前走盛岡の芝コースを好走した馬なんかは今回ダートに変わって買い?切り?と馬券は悩む。しかし競馬場が2つあると予想ファクターが増えて番組的には面白味がありそうだ。

 小腹が空いたので裏の出店で水沢競馬場名物のホルモンを買って来てつまむ。七味がピリリと効いていて冬場には特にオススメだ。たまたま出会った水沢競馬場を庭とするきくたけ氏は「私はホルモンとおにぎりが定番ですヨ」とのことでした。
 観戦中は全国の競馬場を庭としている(?)Oku氏と上山競馬博士・くもぎり氏と御一緒することとなり「上山に馬に面白い名前を付ける馬主さんがおって。。。」とかそんな話をしながらの観戦であった。




第16回北日本アラブ優駿
 アラブ系4歳・北関東以北交流 距離:2000m
 1着賞金1000万円 (雨・重)
馬名 斤量/性齢 騎手 厩舎
1 1 ホマレスターライツ 55.0/牡馬4歳 鈴木 正 栃木)中村
2 2 グリーンマスク 55.0/牡馬4歳 晴山幹也 盛岡)城地
3 3 イーシーキング 55.0/牡馬4歳 加藤和博 栃木)仁岸
4 4 リーダーマック 53.0/牝馬4歳 上村尚寛 新潟)笹川
5 5 ビクターリベロ 55.0/牡馬4歳 菅原 勲 岩手)千葉
6 セイユーボーイ 55.0/牡馬4歳 沢田盛夫利 岩手)及川
6 7 マルハチフレンド 55.0/牡馬4歳 小国博行 上山)横山
8 モデル 53.0/牝馬4歳 佐藤雅彦 岩手)櫻田
7 9 キタノアルプス 55.0/牡馬4歳 南郷家全 岩手)城地
10 ダスティー 55.0/牡馬4歳 小林俊彦 岩手)只野
8 11 カズタカショウグン 55.0/牡馬4歳 横山克彦 高崎)木村
12 ヒナナマーチ 55.0/牡馬4歳 小嶋久輝 岩手)小野寺
今年で最後か!?北日本アラブ優駿
 今年は是非観に行きたい!と思っていた『北日本アラブ優駿』。このレースに限らずアラブの大きなレースは自分の目で生で観て脳裏に焼き付けておきたい!という願望があるがなかなか思い通りにはならないなあ。

 岩手競馬も時代の流れには逆らえずアラブの3歳競走は98年度をもって終了。それに伴いこの4歳アラブの重賞も岩手での開催は今年度をもって終了となる。
 東北地区の他の競馬場で引き継いで継続して欲しいものであるが賞金1000万円という高額賞金レースとなると難しいところであろう。

 【北日本アラブ優駿 過去5年間の優勝馬】
 《98年》メグミダイオー(岩手) 2着)ホーエチャンピオン(北海道)
 《97年》イチコウワールド(新潟) 2着)タービュレンス(岩手)
 《96年》アラビアンエース(新潟) 2着)スマノガッサン(岩手)
 《95年》ジョセツローゼン(岩手) 2着)キングトライ(栃木)
 《94年》サバンナテイオー(岩手) 2着)タマスキー(栃木)


ホマレスターライツ
ホマレスターライツ
マルハチフレンド
マルハチフレンド
イーシーキング
イーシーキング
カズタカショウグン
カズタカショウグン

有力馬
 さて今年の『北日本アラブ優駿』の最大の話題といえばアラブ4歳最大の交流レース『楠木賞全日本アラブ優駿』(5/26園田)の第38回優勝馬であるホマレスターライツ(栃木)の参戦である。
 楠木賞後も地元古馬混合戦で圧勝するなどその強さは非凡。21戦18勝2着2回の堂々たる成績で挑戦。断然の1番人気である。

 2番人気は『東北アラブダービー』(6/9新潟)タイトル馬であるマルハチフレンド(上山)
 先行力があり末もしっかりしているタイプで成績も15戦9勝2着4回と底を見せていない。東北勢の1番手はこの馬!ということで人気が集まる。

 3番人気は名馬トチノミネフジ産駒のイーシーキング(栃木)
 こちらは今まで平場の4歳戦ばかり使われていたので格的には1枚下であるかもしれないが地元戦では他馬を寄せつけない圧勝続きで素質の良さをうかがわせる。初の輸送と初の2000m戦と初物尽くしで厳しい部分もありそうだ。

 4番人気はこれまた北関東勢でカズタカショウグン(高崎)
 楠木賞では長距離輸送が裏目に出たか10着と大敗したが、その前の『華厳賞』(宇都宮)ではホマレスターライツに0.3秒差で2着していてここでも見劣りはしない。17戦13勝2着3回と底を見せておらず期待の1頭だ。

 5番人気のビクターリベロ(岩手)は前走『ビクトリーカップ』(8/8盛岡)3着でグリーンマスク、セイユーボーイに先着されているが、大崩が無く成績も安定している様だ。
 水沢巧者ということと鞍上・菅原騎手に期待ということであろう。


レースは泥んこ馬場の中、スタート
 さてレースは地元のグリーンマスクがハナを切って引っ張る展開。イーシーキングなどが続き淀みの無い流れで各馬どこでしかけるか注目であった。

 3コーナー辺りでまくリ気味にスパートを始めたのはホマレスターライツで4コーナーを回ったあたりで早くも先頭に立ち直線に入ってもその脚色は衰えない。

 注目は2着争いに絞られた形になった。早めに潰された先行勢にとっては苦しい展開となり後方から追い上げた人気薄で水沢巧者のダスティーが2着まで追い上げたが1着ホマレスターライツとの2馬身1/2差は決定的なものであった。


ホマレスターライツ快勝!
ホマレスターライツ快勝!

第16回北日本アラブ優駿 着順
馬名 騎手 タイム(差) 人気
1 1 1 ホマレスターライツ 鈴木 2.08.6 1
2 7 10 ダスティー 小林 2馬身1/2 6
3 8 12 ヒナナマーチ 小嶋 3/4馬身 9
4 3 3 イーシーキング 加藤 2馬身 3
5 5 5 ビクターリベロ 菅原 2馬身1/2 5
6 6 7 マルハチフレンド 小国 1馬身1/2 2
7 7 9 キタノアルプス 南郷 1馬身 12
8 5 6 セイユーボーイ 沢田 3馬身 8
9 6 8 モデル 佐藤 クビ 10
10 2 2 グリーンマスク 晴山 3馬身 7
11 8 11 カズタカショウグン 横山 1馬身1/2 4
12 4 4 リーダーマック 上村 大差 11
(払い戻し)
単勝【1】120円 複勝【1】120円/【11】320円/【12】400円
枠連複【1-7】1320円 馬連複【1-10】1270円
 強い馬が強い勝ち方をする、これが私にとっての競馬の醍醐味であるから非常に良いレースを観れたと感激した。
 勿論関東遠征馬の勝利は嬉しかったというのと、ホマレスターライツの勝利が更に楠木賞のレベルの高さを証明する結果になったのでこれも良かったのではないかな。
 しかし単勝120円じゃあ儲かりませんわ。けど水沢競馬場での払戻しも一応経験できたので良しとしよう。

 水沢競馬場は晴れて天気の良い日には景色も良さそうだし居心地の良い競馬場に違いない。あいにくの雨模様と肌寒さ(これは東北の競馬場では文句は言えないが。。)がちょっと残念。
 次回は是非天気の良い時に水沢江刺駅で降りてのんびりと北上川と雄大な自然の風景と戯れながら歩いて水沢競馬場を訪れたいな、と思っている。


水沢競馬場Map ゴール板

水沢競馬場
(住所)岩手県水沢市姉体町阿久戸1-2
(電話)0197(23)2999
(交通)
JR水沢駅からバス15分
JR水沢江刺駅からタクシー5分
  *開催時はJR水沢江刺駅から無料バス運行
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