
(2000.9.30up) 5894番目の訪問者です
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日本で最も小さな競馬場へ。。。
益田競馬場というのは私の中では一つの地方競馬の象徴的なイメージがあり、また益田競馬場訪問は長い間の憧れでもあった。そしてようやく夏季休暇を利用して、いざ益田へ!と相成りました。
しかしアクセス方法を検討し始めたら。。。いや遠いなあ、益田は。無論関東から行くとしたら羽田空港から石見空港へ空路を使うという手が最も手取り早くて楽ちんちん。しかし本数が少ない為。。。航空チケットが高いですわ。
金は無いが暇はある、ってことで行きは新宿発夜行バス(終点は津和野)、帰りは小郡へ出て寝台列車で東京へという経路になりました。
バスは早朝益田市に入った。右手には朝日で輝く日本海が、左手には山々の緑が広がりホントにこの辺は自然に囲まれた場所ということがわかる。益田駅前には朝7時過ぎに到着。眠いっす。
駅の売店で競馬新聞「シーホース」を購入して駅前の喫茶店でモーニング。第1レースは12時からかあ。。。まだまだ時間がある。
それにしてもこの新聞、タイムは載っているけどその時のレース距離が出ていないよ。まさかそんあことないよなあ。。。とは思ったがつぶさに見直してもそれらしきものは見当たらず。ちょっと不親切だなあ。
さて、送迎バスなんてものも見当たらないし、あるとしてもこの時間じゃまだ。。。(後で聞いたところでは路線バスが出ている様だ)恒例の競馬場までのそぞろ歩きと相成った。駅前の観光案内地図をぱっと見て方向だけ確認し歩き出した。
駅の程近い場所に噂の場外馬券売り場「ギャロップ益田」を発見し覗いてみたが職員さんのお掃除タイム。
20分くらい国道に沿って歩いたが看板一つ出ておらず、やがて民家が少なくなって。。。おいおい、こりゃ違うな!?道行くおばちゃんに聞いてみる。(人通りが少なく道を尋ねるのも一苦労)。いやな予感的中でどうやら反対方向に向かって歩いていた模様。アホだ。。。
やはり、ちょっと変わった競馬場。。。
「私はいかに苦労してして益田競馬場に辿り着いたか?」そんなことくどくど書いてもしょうがないのでかなり分りづらかった、とだけ書いておきましょうか(笑)
入場は99年に新設されたまだ真新しいスタンドの脇から入る感じになる。っとその前に駐車場となっている内馬場を覗いて見たんだけど。。。内馬場からレース観戦が出来る競馬場は数々あれどこの競馬場は障害物が少なくて内馬場からでも観やすそうだなあ。
ぐるっと馬の周回する様子をパノラマで追っかけられる様な感じだ。スタンドに入らずここで観戦している人も結構いるのでは?
入場する際アイスクリームの無料引換券が配られており「おっ、気が利くな!これで入場料元とった!」てな感じで中へ。
いや本日はホントに暑い!冷たいお茶サービスコーナーには何度となく御世話になることに。。。
ふむ。噂通り益田競馬場の「ちょっとかわった造り」には軽いショックを受けました。
スタンド敷地とコーストラックの間に天下の公道が!高い場所から見下ろす様なパドック!ファン休憩所は畳敷き!(ここは地元のおじちゃん・おばちゃんがくつろぐ独特の雰囲気の中、結局足を踏み入れられませんでしたが。。。)。
コースとパドックの不思議な配置は土地事情によるものということが見てとれます。
コースの造りは簡素な感じがするが、客席側はスタンドも食堂も綺麗だしガラス張りの建物の中も冷房が効いていて快適!ファンサービスに抜かりは無い。
2階スタンドからパドック側を見渡せば遠くに日本海が涼し気に光を放っている。景色もいいねえ。
腹減ってぱくついた焼きソバもパックに入っていたが冷たくてパサパサ、なあーんてことも無く結構ホットで美味かった!麺はちょい太目だった記憶が。。。私は太麺好きでして(笑)
益田競馬リーディングジョッキー
(2000/8/6終了現在)
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順 |
騎手名 |
1着 |
2着 |
勝率 |
連率 |
1 |
沖野耕二 |
75 |
45 |
25.2% |
40.0% |
2 |
御神本訓史 |
71 |
72 |
21.7% |
44.1% |
3 |
岡田 大 |
69 |
55 |
22.3% |
41.1% |
4 |
荒美年政 |
48 |
63 |
16.4% |
38.1% |
5 |
秋元耕成 |
46 |
32 |
17.1% |
27.8% |
6 |
末田秀行 |
43 |
25 |
17.8% |
27.8% |
7 |
城内普一 |
35 |
44 |
12.3% |
27.6% |
8 |
世良澄衛 |
35 |
33 |
14.2% |
27.2% |
9 |
對ィ雄一郎 |
34 |
38 |
12.3% |
26.4% |
10 |
上田浩喜 |
23 |
49 |
7.4% |
23.2% |
場内で益田競馬の応援ホームページ益田競馬に行こう!を作られているふさ氏にお会いする。
東京にお住まいであるが実家は山口県ということで益田競馬場はホームグラウンド。益田競馬の情報は関東に住んでいるとなかなか流れてこないので貴重なページとして重宝させて頂いております、ハイ。帰りにはJR・小郡駅送って頂くことになり御世話になりました。
ふさ氏以外にも以前競馬場でお会いしたことがある面々やそのまたお連れ様御一行ということで10人近くの集団で場内をゾロゾロ、ウロウロ。
皆本日のメインレースであるアラブ重賞での熱き戦いを観に益田に遠征というわけです。
益田競馬場は小さな競馬場ではあるが、この4月に地方競馬の平地最多勝記録46勝の記録を作ってこの春引退したニホンカイキャロルやこの競馬場から巣立っていったアラブの怪物・ニホンカイユーノスを輩出したことを考えても、「磨けば輝くダイヤの原石」の様な素質馬がいるのではないか?という期待がありますね。その瞬間を見逃しちゃいかん!って想いでしょう、皆さん。
この競馬場の看板ジョッキーといえばやはり沖野耕二騎手でしょう。現在の成績表を見ても連対率40%という成績は素晴らしい。やはり益田競馬にこの人あり!って感じですね。
それと若手で注目といえば御神本訓史(みかもとのりふみ)騎手でしょう。「競馬学校の卒業試験を初の満点合格した男だよー」とふさ氏。頭脳プレーをとくと拝見!ですね。
2000年度 第7回益田競馬 第5日目 (2000/8/15)
本日晴天なり。勿論、良馬場。
益田競馬はアラブ系レースがメインのプログラムでフルゲートが8頭。1レース・2レースに組まれているアラブの3歳戦ってプログラムがあるだけで嬉しくなってしまう(いや関東では観れないもんで。。。)。
今日は、これは!という大物感のある3歳馬は見当たらなかったが次々とアラブレースが廃止されて行く昨今、この競馬場にはこれから強いアラブ馬がどんどん入厩してくる可能性があるんじゃないかなあ。
それと。。。正直私は新聞を広げるまでサラブレッド系のレースが組まれているとは知らなかった。(いや、何頭かいるとは聞いていたんだけど。。。)。
全11レース中サラブレッドのレースが4レース。アラブ戦の方はクラス分けが”B級5組”とか”D級6組”とか細かな表記になっているが、サラブレッドの場合は”2組”・”3組”といった大雑把な分けになっており、まだ頭数が少ないんだろうな、ということを感じさせる。
8レースのサラブレッド系サラ級2組(って番組名で良いのかなあ。。。)。ハンデ戦。
上山から転厩して4走し1着-7着-1着-1着と力のあるところを見せているサファリガルダンが人気。だけどやはりクラス分けが少ないせいなのかなあ、他の馬が55〜56キロの斤量に対してこの馬だけ牝馬にして58.5キロ背負っている。これはちょっと可愛そう。。。
出走馬の出身競馬場は。。。1番・ジャンケンシャトー(北海道)、2番・ヒデノセイウン(宇都宮)、3番・サファリガルダン(上山)、4番・ライカンスキー(高崎)、5番・シリウスドラゴン(水沢)、6番・ミヤマアロー(佐賀)、7番・トウショウキャップ(上山)といった具合で全国各地の出身馬が集まっておりました。
でも皆5〜7歳とまだ頑張れそうな年齢なので一花咲かせる馬が現れて欲しいものですね。
さて、レースはサファリガルダンはやはり斤量を苦にしたのか健闘するも3着まで。1着は5番人気・ライカンスキー。2着は3番人気のジャンケンシャトー。単勝【4】1350円/複勝3250円(!?)/枠番単式【4-1】6920円。
益田は午後のレースから枠番単式の馬券となります(5レース以降) 穴党のあなた、出番です!大きく狙ってください!!でも。。。難しい〜。
そういえば益田には中央未勝利で移籍してきて15戦連勝中のセリーセクレタリーって強いサラブレッドが居るよ!とふさ氏熱弁。1度走りを観てみたいものだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
第52回日本海特別
2000/8/15 アラブ系4歳以上オープン、ハンデ 距離:2200m 1着賞金100万円 (晴れ・良)
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枠 |
馬 |
馬名 |
斤量/性齢 |
騎手 |
厩舎 |
1 |
1 |
ニホンカイプリウス |
56.0/牡馬5歳 |
沖野耕二 |
大賀 |
2 |
2 |
ノア |
55.0/牡馬4歳 |
秋元耕成 |
岡崎 |
3 |
3 |
トミノゴールド |
55.0/牝馬7歳 |
荒美年政 |
大賀 |
4 |
4 |
ローレルヒロ |
55.0/牡馬5歳 |
岡田 大 |
大賀 |
5 |
5 |
リップスポイラー |
54.0/牝馬7歳 |
末田秀行 |
藤原 |
6 |
ヤナノリボン |
54.0/牡馬7歳 |
小林敏昭 |
高橋 |
6 |
7 |
サルタシーザー |
55.0/牡馬10歳 |
對ィ雄一郎 |
大賀 |
8 |
エルシドウイナー |
55.0/牡馬6歳 |
御神本訓史 |
御神本 |
■■真夏の決戦!日本海特別■■
『日本海特別』は真冬の正月期と真夏に同名で年2回行われる古馬のいわば頂上争いとなる重賞レース。
古馬A級の重賞レースは他に『鴨島特別』(11月)があるが、日本海特別は益田の最も高額賞金(100万円)のレースでもある。
今年の冬の『日本海特別』は去年夏の『日本海特別』優勝馬であるシリウスファイターを下してニホンカイプリウスが益田古馬のナンバーワンであることを高らかにアピールしたレースであった。
今回シリウスファイターが出走せずニホンカイプリウスにとっては当然負けられないレースではあったが。。。
【日本海特別・過去の優勝馬】
□第51回)ニホンカイプリウス (20/1/4)
□第50回)シリウスファイター (99/7/11)
□第49回)ヤナノリボン (99/1/4)
□第48回)ミクニ (98/7/5)
□第47回)シンエイシューホー (98/1/4)
注目の4歳馬、ノア
今回の日本海特別最大の注目は4歳馬ノアであります。現在3連勝中!というか、この馬デビュー戦で3着だったのを除けば17戦連対を外していない!そして勝ちっぷりもなかなかいいらしい。
この春話題になった、非重賞の特別戦なのに最も益田で高額賞金レース!となった『まほろば賞』(3/26、アラブ系4歳JRA補助馬交流競走)で兵庫・佐賀・高知・福山の遠征馬相手に逃げ切っって知名度アップ。初の遠征であった『瀬戸内賞』(6/4福山)では辛くも2着に敗れてはいるがレベルの高いところを見せた。
そして今回地元の古馬一線級との闘いとなる。前走が何とわずか10日前のレースだった、ということでその間隔の短さが吉と出るか凶と出るか。。。
さて対する相手は。。。って1番人気はこちらでした、失敬。古馬大将ニホンカイプリウス。姉はニホンカイキャロル、兄がニホンカイユーノスという益田の名門一家の血をひく馬。今年の冬の『日本海特別』を制した時点で3兄弟制覇を達成したことになる。
母ニホンカイローレルも現役時代に『日本海特別』を制しているまさに「日本海ファミリー」の血が今回も騒ぐか!?
3番手にローレルヒロ。地元の重賞では『益田大賞典』(98')、冬の『日本海特別』(1/4)でともにニホンカイプイウスの2着と苦汁を舐めている。まさにプリウスは眼の上のたんこぶで1度は鼻をあかせたいと虎視耽々であろう。
1周1000mのコースを2周するこの2200m戦。初めての2200m挑戦のノアの逃げがどこまでもつか?プリウスが『日本海特別』タイトルをもつディフェンディングチャンピオンとしての古馬の意地をみせるか!?
さて、馬券の買い目に迷う私であったが、ふさ氏いわく「ノアだいぶ調子を落としているって話です。。。パドックで見ても良く見えないし。どうかなあ、それでも勝って欲しいなあ」
アラブ通で名を馳せているユーノすけ氏は「私はやはりプリウスとヒロが古馬の意地を見せるんじゃないかと思っているんですけどねー」との御意見で、えいや!そっちにのった!ニホンカイプリウス−ローレルヒロの1点勝負! そうそう、ユーノすけ氏のレースレポート第52回日本海特別観戦報告は必見だからねー。
真夏の決戦、スタート
いよいよレース。
スタート良く先手を奪ったのは勿論ノア。ニホンカイプリウスはノアをマークして先行集団の好位置をキープ。
ローレルヒロは2頭の様子をうかがい更に後方といった感じだ。
場内ちょとざわめいたのは先頭を行くノアのペース。当然スローに落として。。。というセオリーに反してペースダウンは無く2番手との間隔がかなり開いて行く。
これがノアのペースか!?それとも掛かっている?これで最後まで持つのかなあ。。。観客が息を呑むシーンである。
2周目になるとかなりノアのペースも落ち着き3コーナーあたりになっても誰も仕掛けて行かないのを見ると。。。これは逃げ馬のペースにはまったか!?
4コーナー入るあたりでニホンカイプリウス=沖野がこりゃいかんとばかりに他馬を尻目にスパート!ノアはさすがにゴールなかばでいっぱいいっぱの様だったがそれでも2馬身差付けての完勝であった。
プリウス追い上げるもノア逃げ切る!
第52回日本海特別 成績
|
順 |
枠 |
馬 |
馬名 |
騎手 |
人気 |
着差 |
1 |
2 |
2 |
ノア |
秋元 |
2 |
2.38.7 |
2 |
1 |
1 |
ニホンカイプリウス |
沖野 |
1 |
2馬身 |
3 |
4 |
4 |
ローレルヒロ |
岡田 |
3 |
6馬身 |
4 |
5 |
5 |
リップスポイラー |
末田 |
6 |
5馬身 |
5 |
6 |
8 |
エルシドウイナー |
御神本 |
7 |
2馬身 |
(払い戻し)
単勝【2】370円 複勝【2】100円/【1】100円/【4】120円
枠番連単【2-1】650円
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4歳馬ノアが古馬の王者プリウスを倒した。王者ニホンカイプリウスには勿論リベンジを期待したい。
けど新星・ノアの出現で益田競馬もこれから面白さ倍増で盛り上がってきそうだ。それと是非ノアにはアラブ交流のビッグレースに挑戦して欲しいものです。
さて、小さな競馬場・益田であるがファンサービスはビッグ!勝ち馬がスタンド前に再び現れるとさっとコースへの柵が開きファンが招き入れられ記念撮影大会となった。
別にお土産はいらないよ。馬券はハズレでもまあしゃあないよ。でも一つだけ。。。勝った馬をもうちょい近くで見せてよ!っていつも思うんだよね。いやあ感激!
地元のおじちゃんがすかさず「秋元〜、もっと高く手を挙げるんだよ〜」と若い秋元騎手を冷やかす。照れながらもガッツポーズを取る重賞初制覇の秋元騎手(今年20歳)。
こんな地元に根付いた競馬場のホットな雰囲気こそが。。。地方競馬の宝ですなあ。
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益田競馬場
(住所)島根県益田市高津町イ2545-4
(交通)
石見空港からタクシー3分
JR益田駅からバス15分、タクシー7分
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