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ぶらり、草競馬
ぶらり、笠松競馬場
 (1998.5.5up)

御目当てのレースは...
 久々の遠征。笠松競馬場のダートグレードレースの『オグリキャップ記念』(GII)が御目当てのレース。
 笠松競馬場は岐阜県木曽川沿いにたたずむ緑豊かな競馬場。5〜6年前に一度だけ行ったきりではあるがお気に入りの競馬場の一つであり楽しみだ。
 前回は車で東名高速から名神高速道路へ乗り継ぎ飛騨高山の朝市を覗いた後笠松へ入った。うーん、若かった(笑)。今回は新幹線で名古屋入り。東京駅で買い求めた深川弁当(鰻!)をパクくつきつつ、2枚目のCDを聞き終わらないうちに名古屋に到着。東京からの所要時間約2時間30分。
 「旅行する時ってちゃんと朝メシ喰うし、なんか普段の生活より健康的だよね!。」「私しゃ毎日食べてるわ。アンタが朝弱くてルーズだから時間が無いだけだろ!夜更かしてるから朝起きれないんだよ。そもそもお前は、うんぬんかんぬん」「ゴチャゴチャうるさい奴やな。お前は俺のオフクロか!?」連れは旅仲間のO君であった。
 彼、最初は「なんで旅行行ってまで競馬なんてやるんだよ!」な〜んて言ってたのに最近は割りと喜んでついて来る。競馬場でも「タイム一番良いのどれ?」とか言いつつ馬体重の増減を新聞に書き込んだりしている。ふふふ、洗脳成功!当面は一人で寂しい競馬をしないで済みそうだ。

 名古屋で昼メシ。駅の構内に在る食堂で味噌カツを食べる。割と旨かった。再びJR東海道線に乗り岐阜駅に向かう。新快速で約20分で到着。電車の旅は楽でいいなあ。
 その日は岐阜市内の長良川温泉に宿泊。鵜飼で有名なあたりだが鵜飼が始まるのは5月中旬。シーズンオフとあって客は少ない。貸し切り状態の温泉にゆっくり浸かり、ホロ酔い気分で競馬専門紙・エースを眺めつつその日は終わる。


木曽川 天気の良い日には...
 名鉄笠松駅は新岐阜から急行で約5分。交通は便利。
 しかし初めて笠松競馬場を訪れる方には敢えて御隣の東笠松駅から入ることをオススメしたい。この無人の小さな駅は驚く程木曽川に近い場所にあり、競馬場がどの様なロケーションにあるか見渡せる。

 堤防に降り競馬場に近づいて行くと第3コーナあたりをカーブして行くレースの一部が覗ける。入場門からは遠くなるがワクワクした気持ちで競馬場に入って行けること請け合い。天気の良い日はオススメ。


正面入口  笠松競馬場へは第1レース開始の約1時間半前に到着。O君が「疲れた、帰ろう」とか言い出さないように特別観覧席を確保する為である。
 オグリキャップ記念像を横目に特別観覧席の券売り場へと急ぐと既に売り切れ。係員の人が「ユーフォーならまだ空いてるよ!」と指差す。「何だUFOって?」訳も分からず取り敢えずダッシュ!
 ここでは「ドリームルーム」(=特別観覧席:40席)が指定席に対し、「ユーホール」(400席)は自由席という訳だ。とりあえず席はゲット。

 笠松競馬場は広くは無いし特別立派な建物のある競馬場では無いが、観客も屋台の出店も予想屋のおじちゃんも活気があってとてもいい感じの競馬場だ。とにかく楽しいのはスタンド裏に所狭しと立ち並ぶ屋台から漂う煮込みやイカ焼きの美味しそうなニオイである。
 小腹が空いたのでアンマキ100円を食べる。ホットケーキを薄くした様な皮でアンコを巻いた物。うーん、素朴な味だがウウマイ。
 笠松競馬場ではポケットに100円玉をジャラジャラさせて屋台を食べ歩く楽しみ、これは外せないなあ。




笠松競馬リーディングジョッキー
(98.1/1〜4/8終了現在)
順位 騎手名 所属 1着 2着 3着 連率
1 安藤勝己 田邉 54 30 23 51.5%
2 川原正一 51 36 21 43.7%
3 安藤光彰 飯干 43 44 25 46.7%
4 濱口楠彦 松原 26 34 32 33.1%
5 坂井薫人 岩崎 22 15 16 30.3%
6 仙道光男 鈴木 19 23 18 23.4%
7 田邉 弘 谷川 18 23 23 25.3%
8 東川公則 後藤 18 22 24 22.8%
9 村井栄治 神部 15 16 22 19.0%
10 水野淳平 加藤 14 7 10 14.0%
1998年度 第2回笠松競馬 第6日目 (1998/4/29)
 レースが始まってしばらくは場内をウロウロ探検。
 しょっぱなから馬券を買出すとメイン迄に資金が尽きてしまうので午前中は大人しく観戦してるか、そう思っていたはずなのに...。競馬場に来ていて馬券買わないで観ているのは土台ムリ。
 2レースあたりからチョロチョロ買い出す。この意志の弱さ!

 2レースはハズレだが3レース、4レースと少額ながら的中!取り敢えず笠松競馬場の払い戻しコーナーを経験出来て一安心!
 笠松のレースは新聞を見ると印の付いている馬も程よく散らばっていて馬券を買う方からしても検討のしがいがあるというもんだ。なかなかいいプログラムが組まれている。
 笠松競馬のレースの基本距離は1400mの様でこの日も殆どが同距離のレースであった。

 さてメインレースでの中央勢vs地元勢の対決も楽しみだが、もう一つ楽しみにしていたのが地元リーディングジョッキー川原正一騎手と安藤勝己騎手の熱いバトルである。

 伴に知名度は今や全国区なので御存知の方も多いと思うが、「アンカツ」の愛称で親しまれている安藤勝己騎手は95年度までは連続18年間リーディングジョッキーの座についていた天才肌のジョッキー。船橋競馬場の石崎騎手などと伴に地方競馬の顔である。昭和35年生まれ。
 大舞台ではいつも何か一発やってくれそうな期待が持てる。華のあるジョッキーである。


川原正一騎手
川原正一騎手
安藤勝己騎手
安藤勝己騎手
 川原正一騎手はその安藤騎手のトップの座を奪いここ2年間連続でリーディングジョッキーの座についているベテラン。97年11月のJRA阪神競馬場で行われた「第11回ワールドスーパージョッキーズシリーズ」で地方代表として出場し世界の強豪ジョッキー相手に優勝した活躍はまだ記憶に新しい。昭和34年生まれ。
 この日は二人の直接対決はメインレースを除いて2鞍あった。

 第6レースの選抜サラ系C3(1400m)では新聞では安藤騎手のマルタカタイヨウは◎、川原騎手のベルグッドマンは▲の評価で人気になっていたが伴に連をはずす。

 しかし最終10レースの東海クラウン(特別サラ系A12・B12、1800m)では安藤騎手のランフォータックス(△)と川原騎手のカルストンラナーク(▲)とでビシッと決めてくれた。
 ちなみに10レースの配当は、枠連複【4-8】1790円/馬連複【4-10】2110円、枠連単【4-8】5410円/馬連単【4-10】5200円と好配当!人気薄でも注意デス。




整列!

第7回 オグリキャップ記念 GII
 サラブレッド系・オープン・馬齢 距離:2500m 1着賞金4000万 天気:晴れ 馬場状態:良
馬名 斤量/性齢 騎手 所属 前走
1 1 サンディチェリー 56.0/牡馬6歳 安藤勝己 笠松)荒川友司 スプリング争覇1400m(笠松・OP) 1着
2 2 ナイスシルバー 55.0/牡馬7歳 原口次夫 笠松)柳江俊明 マーチカップ1900m(笠松・OP) 2着
3 3 マルカダイヤ 53.0/牝馬7歳 川原正一 笠松)原 隆男 スプリング争覇1400m(笠松・OP) 3着
4 4 メイショウアムール 55.0/牡馬8歳 武幸四郎 JRA)高橋 直 竹秋ステークス1700m(中京・OP) 7着
5 5 ダイカツシーザ 56.0/牡馬6歳 濱口楠彦 上山)渡部 徹 ダイヤモンド特別1800m(上山・OP) 2着
6 6 ルイス 54.0/牝馬5歳 田邉 弘 笠松)町野良隆 名古屋タイム杯1800m(笠松・B12) 1着
7 7 アドマイヤコール 55.0/牡馬8歳 上村洋行 JRA)橋田 満 ダイオライト記念2400m(船橋・GII) 3着
8 テイエムメガトン 58.0/牡馬5歳 武 豊 JRA)鹿戸 明 ダイオライト記念2400m(船橋・GII) 2着
8 9 トーヨーシアトル 58.0/牡馬6歳 松永昌博 JRA)松永善晴 川崎記念2000m(川崎・GT) 3着
10 アメージングレイス 55.0/牡馬8歳 吉田 稔 笠松)荒川友司 黒船賞1400m(高知・GIII) 7着

トーヨーシアトル メインレース!
 第10レースは楽しみいしていた、メインの第7回『オグリキャップ記念』である。

 オグリキャップが巣立っていったこの競馬場で行われるメモリアルレース。ラストランであった中山競馬場『有馬記念』と同じ距離2500mで行われるこのレースは笠松競馬場の看板レースの一つである。
 今回も良いメンバーが揃う好カードとなった。

 1番人気は休み明けでもやはり実績No.1トーヨーシアトル。『東京大賞典』(2800m、大井GI)1着、『東海菊花賞』(2500m、名古屋GII)1着、『東海ウインターステークス』(2800m、中京GII)でアブクマポーロに2着と長距離実績も抜群!課題は今回休み明けで鉄砲実績が無いことかな。
 この日はもかなり入れ込んでいた。パドックの周回が終わると松永昌博騎手は落ち着かせる為にスタンドから離れた方向に向かい即座に返し馬に入った。


テイエムメガトン  2番人気は武豊騎手のテイエムメガトン
 こちらも統一グレードレースの上位常連で人気も異論のないところ。安定した成績と小回り向きの先行力が魅力。パドックでも馬は落ち着いて見え悪くない。ただ好成績は左周りに集中している。

 本日は武豊目当てで来ている観客も少なくないだろう。
 隣に居た学生さん達、「せっかく武さんの写真撮りにカメラ持ってきたのにフィルム入ってないよ〜、なんか変だと思った。だれか駅まで買いに行け〜!」だと。君達、馬券は買っちゃだめヨ。


アドマイヤコール メイショウアムール
 3番人気はアドマイヤコール
 差し一手でちょっと不器用なタイプではあるが地元勢に先行タイプが多いのでもつれた際には一発の魅力アリ。名古屋でも船橋でも上位に顔を見せており侮れない。
 近走、距離も長いところに絞って使ってきている点も好感が持てる。

 4番人気はやはりJRA所属のメイショウアムール
 河内騎手からの乗り替りで多少人気を落としているが、武幸四郎騎手への乗り替りというのがいかにも穴っぽい。
 8歳馬なのでさすがに上がり目も無い様だが調教欄には「今週の動きがやけに目をひいた」とある。やはり先行力に注意か。

 上位人気をJRAの馬がずらっと占めた。

サンディチェリー
 5番人気は中央勢を迎え撃つ地元のエース格、安藤勝己騎手のサンディチェリー
 目下地元のオープンを3連勝中の好調馬。体調もピークの出来で望めそうで地元笠松ファンの期待がかかる。
 ただ連勝しているレースも大差で勝っているわけでなく、また初距離ということで中央の強豪を相手にするとなると半信半疑といったところか。
 でも地元のファンには単勝や複勝を握り締めていた人も多かったハズ。


スタート!
 いよいよスタート。さて、逃げはテイエムメガトンが強気に行く!と見られていたがサンディチェリーが1枠を利してじわじわとハナに立つ。
 単独2番手はメイショウアムール。3番手にルイスがいてテイエムメガトンはその後ろ。1番人気のトーヨーシアトルは6、7番手に控え差しに徹する構えである。

 2500m戦は1周1100mの笠松競馬場トラックを2周するマラソンレース。安藤騎手は絶妙のスローペースに落とし他の9頭を引き連れてマイペースの逃げ。
 2周目も各馬の位置取りはほぼ変わらない。


ラストスパート

 2周目の3コーナー手前でサンディチェリーとメイショウアムールがスパート!

 人気のトーヨーシアトルもテイエムメガトンもスパートのタイミングを逸しついて行けない。
 直線はサンディチェリーとメイショウアムールのマッチレース!サンディチェリーが粘り腰を見せ首差押さえる。3着トーヨーシアトルとは8馬身の大差となった。


サンディチェリー
第7回オグリキャップ記念 着順
馬名 騎手 タイム(差)
1 1 1 サンディチェリー 安藤勝己 2.44.0
2 4 4 メイショウアムール 武幸四郎 クビ
3 8 9 トーヨーシアトル 松永昌博 8馬身
4 7 8 テイエムメガトン 武 豊 3/4馬身
5 7 7 アドマイヤコール 上村洋行 クビ
単勝【1】1490円
複勝【1】290円/【4】250円/【9】170円
枠連複【1-4】4130円/馬連複【1-4】3790円
枠連単【1-4】8560円/馬連単【1-4】10080円

笠松競馬場Map
最後はアンカツだった!
 地元サンディチェリーの勝利。人気のトーヨーシアトルとテイエムメガトンが牽制しあった展開による利があったのかもしれない。
 しかしそういったチャンスをモノにできるのが一流ジョッキーの証。
 やはりここ一番頼れる男安藤勝己の実力を見せ付けられたレースだった。

 今日は「地方競馬のビックリ箱」なあんて言われている笠松競馬場の実力を十分満喫させて頂きました。


笠松競馬場
(住所)岐阜県羽鳥郡笠松町若葉町12
(電話)058(387)3278
(交通)名鉄笠松駅から徒歩3分


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