（1999.12.5up）　　4365番目の訪問者です 三条競馬場の朝はチト遅い。。。 　リッチでない私は例によってJR大宮駅6:36発の新幹線「朝トク切符」であった。朝苦手な私には心もとない切符であるが今のところ何とか遅刻せずに乗り込んでいる。席を見つけてしばしうたた寝。 　燕三条駅には早々と8時に着いてしまった。近いものである。 　まだあまり人の気配の無い駅でとりあえず競馬新聞を購入。第1レースは11時。。。いやはや時間が有り過ぎる。 　そうは言っても駅周辺に暇つぶしをする所もなさそうなので立ち食いソバ屋で天玉ソバを啜った後、駅前の大きな地図を眺めた後テクテク歩き出した。 　駅から歩くと信濃川にぶつかり、河川敷に沿って歩けばやがて三条競馬場が見えてくる。 　歩きで15〜20分くらいかかったが、朝方のひんやりとした空気が心地よく大らかな信濃川の流れを眺めmながらの心地よい散歩が楽しめた。この辺は水が豊かなせいかやはり畑が目立ちのどかな風景である。 　競馬場には9時前についてしまった。勿論観客は全くおらず、売店用の牛乳の搬入やら場内放送のテストやらが行われていた。 　スタンドは決して立派な造りではないが今日みたいな天気の良い日はこんな青空スタンドでレース観戦するは気持ち良さそうだ。 　パドックがスタンドからちょっと離れているのが難点かなあ、健康には良いけど。 　考えてみればホントに昔（5年くらい前かな?）に1度来た時も、気合入れて朝一で来て駐車場の車の中で第1レースまで寝ていたのを思い出す。なんだかなあ。 　しかたがないので競馬場の周りをぐるっと散歩して馬運車で運ばれてくる馬の様子やらを眺めたりしていた。競馬場は丁度信濃川と五十嵐川が合流する地点の川岸にありやはり周囲は緑豊かで、すぐ裏は農家の畑が並んでいる。 　　◇　◇　◇　◇　◇　◇　◇　◇　◇　◇ 1999年度　第9回三条競馬　第3日目　（1999/11/23） 　この競馬場は緑に囲まれた自然環境の良いコースであるが、向こう正面は黄色くなった木々が、4コーナーあたりは赤く色付き出した木々が秋から冬へと移りつつあるこの時期の季節感を演出していてなかなか良い。 　四季を感じさせる競馬場は好きだなあ。 　本日は祭日であり、またダートグレード競争の『全日本サラブレッドカップ』（笠松、ＧＩＩＩ）の場外発売もあるしということでお客も入っており場内はなかなか活気がある。 　今日は馬をじっくり見てこれは！という馬から馬券を買ってみようと思っていた。 　さてさてずいぶん待ったよ、1レース発売開始。サラ系Cクラスのレース。 　早速パドックへ向かうが、う〜んどの馬もそろそろ冬毛がチョロチョロ生えてきていて「これは！」という馬が見当たらないなあ。 　まずは様子見で一枠の人気薄の逃げ馬から良く見えた2番人気馬への勝負。レースはというと。。あらら一枠の馬は。。。6頭立ての6着かあ。厳しいなあ、いきなり。 　今日の私は冷静であった（笑）。ここで熱くならず少々レースの傾向と対策を練って後半にかけることにした。 　小回りコースである三条競馬場は第4コーナーのカーブはホントにきつい感じである。とにかく先頭を切って第4コーナーを曲がった馬は圧倒的に有利であろうことがわかる。外をまわってゴール前差してくる馬は余程の実力の持ち主だ。 　それでも新聞で印が付くような有力馬は大抵先行力があるからそれが分かっていても馬券が当るかはまだ別の話でして。。。 三条競馬リーディングジョッキー （第8回三条終了現在） 順位 騎手名 1着 2着 3着 着外 連対率 1 向山　牧 86 47 45 175 37.7% 2 渡邊正治 71 66 59 224 32.6% 3 酒井　忍 66 56 49 235 30.0% 4 山田信大 64 65 52 218 32.3% 5 榎　伸彦 58 54 41 247 28.0% 6 森川一二三 46 51 59 205 26.9% 7 五十嵐剛紹 43 33 40 206 23.6% 8 小嶋耕輝 41 36 40 267 20.1% 9 阿部正義 30 32 32 224 19.5% 10 大枝幹也 27 37 31 195 22.1% ジョッキーにも注目 　3レースと4レースがサラ系3歳のJRA認定競走となっていた。名付けて『登竜門競走』。 　今日勝つ馬が中央競馬に挑戦する時には応援しよう、とか思いつつ観戦。 　勝利した馬はキングタボー（父・スリルショー）とボビーブロス（父・サンキリコ）で、キングタボーは6番人気で単勝2060円、ボビーブロスは8番人気で2280円。やはり3歳戦は難しいもんだ。 　頼りになるのはやはり巧い騎手！ということで新潟リーディングジョッキーNO.1は向山牧騎手。 　岩手・山形の競馬ファンなら交流重賞レースなどで顔馴染みであろうが、私の様な関東人にとっても新潟古馬最強馬・ロバリーハートと伴に98年度のダートグレード競走を賑わしてくれたジョッキーとして馴染みのある顔となっている。 　98年に『第9回群馬記念』をロバリーハートと伴に制した実績はやはりキラリと光る。99年もチェイスチェイスとのコンビで『帝王賞』にも挑戦していた。S40年生まれということは私と同い年かあ。 　続く渡邊正治騎手、酒井忍騎手、山田信大騎手も連対率3割をキープでやはり地元の頼れる男達の様だ。一人一人顔をじっくり眺めてみるとそれぞれタイプが違う感じで面白いなあ。 向山牧騎手 渡邊騎手 酒井騎手 山田騎手 払戻し R 単勝 枠複 枠単 馬複 馬単 1 880円 470円 1990円 - - 2 890円 940円 2450円 - - 3 2060円 1360円 3650円 11440円 5210円 4 2280円 2420円 7050円 - - 5 360円 1570円 3120円 1640円 3450円 6 340円 3640円 4280円 1700円 4770円 7 200円 380円 560円 - - 8 570円 460円 1290円 570円 1320円 9 810円 2090円 4740円 6230円 15330円 　しかし今日大暴れしていたのは森川一二三騎手。リーディングでは6位であるがメインレースの前までで4勝と乗れていた。メインレースでも人気馬に乗るので注目だ。 　三条競馬場は馬連複式/馬連単式の馬券の他にそれぞれ単式馬券が発売されていて御覧の通りなかなかの高配当を狙える。ここぞ！という時は単式で大きく狙うのもこれまた良し。 　寒がりこの上ない私は「新潟は寒いはず！」とセーターに皮のジャンパー装着で望んだがハズレで。。。今日は日中は半袖着てても 寒くない様な絶好の競馬日和であった。おかげで手荷物が増えて。。。 　こんな日は石のベンチに腰を降ろしてカンビールでもすすりながらレースを楽しむのが三条競馬の正しい楽しみ方かもしれない。 　服装が外れたのと同様馬券の方も外れが続きましたわ。 　三条競馬のプログラムスタイルは最終レースがメインレース。メインをハズすと「最終レースでちゃらにして。。。」という帳尻合わせが出来なくシビアである。まあ無駄使いしないで済むかあ（苦笑）。 第9回新潟平成カップ 　アラブ系4歳以上　距離:2200m　1着賞金500万円　（晴れ・稍重） 枠 馬 馬名 斤量/性齢 騎手 厩舎 1 1 ラブリーハート 52.0/牝馬4歳 山口　高 村岡　洋 2 2 ヤングスプリンター 56.0/牡馬8歳 五十嵐剛紹 高田　功 3 3 ヤマノヒエン 52.0/牡馬8歳 河本裕達 田村三郎 4 4 ハネダエンペラー 53.0/牡馬5歳 阿部正義 村松保信 5 5 ソニックダイナ 52.0/牝馬6歳 山田信太 赤間松次 6 6 ファルコンボーイ 58.5/牡馬5歳 森川一二三 齋藤辰三 7 7 ニイガタヒメ 51.0/牝馬5歳 酒井　忍 鈴木敬三 8 ローレルタイタン 53.0/牡馬7歳 向山　牧 鈴木敬三 8 9 ラブリーマーク 52.0/牡馬9歳 石井久治 村岡　洋 10 ヤシロスマート 52.0/牝馬4歳 渡邊正治 赤間松次 メインレースは新潟・アラブ王者決定戦! 　新潟競馬のアラブ王者決定戦である『新潟平成カップ』がメインレース。メンバーはファン投票と委員推薦によって出走馬が決定される。 《ファン投票選出》 1位）ファルコンボーイ　2位）ヤングスプリンター　3位）ラブリーハート 4位）ニイガタヒメ　5位）ラブリーマーク *推薦　ハネダエンペラー　ソニックダイナ　ローレルタイタン　 　ヤシロスマート　ヤマノヒエン ヤングスプリンター ファルコンボーイ ローレルタイタン ラブリーハート 注目馬 　去年まで新潟で開催されていた『新潟平成カップ』であるが今年は三条での開催。1周1000mの小回り三条コースを2周する長距離戦である。小回りだかといってあまり前に行けば重賞クラスともなれば目標にされるだろうし騎手の駆け引きは注目ですネ！ 　メンバーは、夏に行われた『アラブ大賞典』（8/17三条）の優勝馬ファルコンボーイと、2着ヤングスプリンターが揃って出走となればこの2頭が主力。 　ファルコンボーイは『アラブ大賞典』後3走して1着2回2着1回と連を外しておらずで至極順調。対するヤングスプリンターは大賞典後一叩きされてその時は5着。フレッシュ度では後者かな？ 　しかし今回は19戦15勝2着3回と無冠ながら大物振りを発揮して堂々の重賞挑戦となるローレルタイタンが2頭に待ったをかけるか。時計的には今一つ物足りないものがあるようだががやはり楽しみである。ただパドックではかなり入れ込み気味。。。 　そしてファルコンボーイが58.5キロ、ヤングスプリンターが56キロと斤量を背負っているだけに軽量の伏兵陣の付け入る隙あり、ということで馬券的にも面白そうだ。 　昨年、一昨年と連続してこのレースを2着している9歳馬ラブリーマーク。『アラブ栄冠』（7/20三条）を勝っているラブリーハートなども虎視眈々である。 そしてレースが始まった 　やはりヤングスプリンターの逃げで始まったこのレース。長距離戦であるが2番手集団のハネダエンペラーとニイガタヒメがピタリとマーク。ヤングスプリンターには厳しい展開。 　ローレルタイタンはその先行勢を見ながらの好位置をキープ。ファルコンボーイはというと。。ずいぶん後方だ。これだけの斤量背負って果たしてあの位置から動けるのか。 　長距離戦ともあって1週目の流れは淡々としている。ほんと最後の仕掛け所の勝負になりそうだ。 　2周目最後の4コーナーから勝負所の直線へ向く。 　ヤングスプリンターまだ粘っている。先行集団は脱落。 　このまま逃げ切るか！？と外をまわって他の馬と違う脚色で飛んでくる2頭、ラブリーハートとファルコンボーイ。2頭は競り合ったままヤングスプリンターを交わす。 　食い下がるファルコンボーイをグイと1馬身突き放してゴールに飛び込んだラブリーハートであった。 ラブリーハートが外から一気に差し切る！ 第9回新潟平成カップ　着順 順 枠 馬 馬名 騎手 タイム（差） 人気 1 1 1 ラブリーハート 山口 2.25.6 4 2 6 6 ファルコンボーイ 森川 1馬身 2 3 8 12 ヤングスプリンター 五十嵐 2馬身 1 4 5 5 ソニックダイナ 山田 4馬身 9 5 8 7 ローレルタイタン 向山 頭 3 （払い戻し） 単勝【1】1290円　複勝【1】270円/【6】120円/【2】760円 枠連複【1-6】940円　馬連複【1-6】860円 枠連単【1-6】2680円　馬連単【1-6】2920円 　58.5キロの斤量を背負っていたファルコンボーイがあの位置から突っ込んできたのは負けてなお強し！という印象だ。ラブリーハートは4歳牝馬で、52キロの軽量を生かしての勝利とはいえこれからが楽しみな1頭である。 来年は開催がお休みの三条競馬 　全レース終了。メインレースは近くにいた競馬好きの老夫婦と談笑しながらの観戦で楽しかったです。さよならを告げて競馬場を後にした。 　新潟県競馬はこの三条競馬場とJRA新潟競馬場の2つの競馬場で開催されているが、来年は三条での開催が行われないことが発表されている。 　なんでも来年はJRA新潟競馬場は改装工事で中央競馬開催が無い為そちらで集中して開催するとのことらしい。新潟県競馬も台所は厳しい様だ。 　でもファンからするとやはり2ヶ所で開催している方が予想の楽しさが増えるし、何より地元開催を楽しみにしている方々が沢山いるわけだからまた元気に再開して欲しいものですネ。その時は是非また寄らせて頂きます！ 三条競馬場 （住所）新潟県三条市大字須頃中沢道上3 （交通） JR燕三条駅からタクシー5分 JR東三条駅からバス20分 Copyright©2004 ぶらり、草競馬 ,All Rights Reserved ぶらり、草競馬　https://www.burakusa.com/