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ぶらり、草競馬
ぶらり、帯広競馬場
【- Page1 -】 (2001.3.4up)  4625番目の訪問者です

ゴール板 前日入厩 豚丼美味し!
 競馬ファンなら年度が終わった時に「来年こそはあのレースを生で観戦したいな」というレースが毎年あることでしょう。私がその様な想いを持っていたレースが園田の『楠賞・全日本アラブ優駿』と帯広の『ばんえい記念』でした。伴に地方競馬ならではの世界で、しかも最高峰に位置するレースだからでしょうね。
 楠賞の方は。。。毎年休み難い日程となっていてなかなか遠征が叶わない。しかし、ばんえい記念の方は日曜日開催ということもあり今回行くこととなりました。
 多分今まで観に行かなかったのは。。。私が無類の寒がりだったせいでしょうね(笑)。

 前日羽田10時45分発のJAS機に乗り込み12時過ぎに帯広空港到着。機内では関東で良く御一緒するしんやま氏を発見。そして空港に到着するとハロン編集長御一行様も同便だったとのことで合流。
 バスで帯広駅に向かい全員大きな荷物を持ったまま帯広名物として名高い『豚丼屋・ぱんちょう』へ直行。お昼御飯をパクつきました。これは炭焼きした豚肉を丼の御飯にのせたものだが香ばしさと、見た目より意外にあっさりした味が食欲をそそるオススメの一品です。
 空腹も満たされ明日の下見がてら競馬場へと向かう。

 帯広競馬場は駅からタクシーで10分もかからない場所にあり、歩いても15〜20分くらいで着けそうな距離。ぱんちょうで豚丼〜六花亭本店(お菓子屋さん)で買い物〜腹ごなしに競馬場まで歩く、天気が良ければこんなお散歩コースも良いでしょう。
 我々は「凍った路面で転ぶなよ」と注意を受けていたので手堅く路線バスで競馬場へと。


イレネー像 競馬場着 出迎えはイレネー像
 帯広競馬場はこれといった立派な入場門みたいなものは無いんだけど、誇らしげに建っているイレネー像が我々を出迎えてくれます。
 イレネーは1910年にフランスから輸入されて、以来18年間に渡って種牡馬として供用されたとのこと。現在のペルシュロン系統の60〜70%はイレネーの血が入っていると言われており、ばん馬の歴史に大きく貢献した馬です。帯広では3歳重賞の『イレネー記念』というレースもありますネ。

 整理本部へと向かい、2日間何かとお世話になる組合・F氏に御挨拶。この方の顔を見ると。。。またまたばんえい競馬にやって来ました!という気分が高まりますわ(笑)いつも御世話になりっぱなしで感謝です。


坂本騎手年間最多勝利  本日はメインレースは1200万条件特別で、オープン戦が無いということもあり入場者もそこそこ。
 メインレースにはネーミングが有名な(?)ヤマノトップガンが出てましたがね。

 でもお楽しみはありましたよ!競馬場入りしていた騎手と調教師全員が見守る中スタンド前で行われた坂本東一騎手、年間最多勝記録達表彰式です。
 金山明彦騎手(現調教師)が1997年に達成した記録を塗りかえた年間168勝。おめでとうございます!
 飾りっ気の無い挨拶に人柄の良さが表れており人気の秘密を垣間見た気がします。

 そしてレース終了後、「ノンビリしてたら終わっちゃうよ!」と組合・F氏に連れられて見学させて頂いたのが翌日のばんえい記念出走馬の前日調教だった。これは非常に貴重な体験!
 サロマオーカンに坂本東一騎手、グレイトジャイナーに藤本匠騎手、ホワイトキャップに細川弘則騎手がついて、練習コースを3頭貸切で(!)それぞれに手応えを確認していた。
 坂本騎手の表情を見ると。。。「やれることはやったし、あとは本番を待つばかり」といった表情かな。「明日の自信は如何ですか?」とでも聞きたかったところだったけど。。。気の弱い私は名ジョッキーの表情を横目でチラチラと見るばかりでした(笑)
 前日にして明日のメインレースへの期待が否応無しにも盛りあがってきた、そんな一時でした。


  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

仲間がいると旅競馬は楽し!
 この夜は帯広市内で前夜祭と題して宴が持たれました。明日は府中でフェブラリーSがあるというのに、そちらには見向きもせず遥々真冬の帯広の集まった数約30名。いやあ凄いなあ(笑)
 経路もそれぞれまちまちで、「競馬場に寄って来た人」「スキーをひと滑りして来た人」「牧場寄ってサンデーサイレンスに会って来た人」「列車に30時間以上揺られて来た人」等々様々で面白い。

 1次会は「チーム対抗、ばんえいクイズ大会!」という楽しい企画。鍋やら寿司やらカニやらをパクつきながら大いに盛り上がった。ちなみに私は、テシオ編集長と道営競馬の美声アナ・小枝さんの最強"業界人"チームに編入されるも。。。なぜか4位止まり。曰く編集長、「さっきの100点ボーナス問題はずるいだろ!」と多いに御不満の御様子(笑)。
 優勝は関東人+青森県人混合の競馬場遠征上級者チームに持って行かれました。まあそんなあんなこんなで(笑)、楽しい夜がふけて行きました。

 宴の仕切りは地元の杜野うさぎさんとしも氏。御疲れ様でした。
 そして組合・F氏と伴に事前の段取りをして頂いた激務疲れの幹事ササノコバン氏も遅れて登場。お忙しい中この様な宴を企画をして頂いたことを感謝致します。ちなみに彼は次の朝もホテルで「そろそろチェックアウトして下さい。。。」と従業員に起こされたとのことでした(笑)。




登板 ゴール板 2000年度 第8回帯広競馬 第5日目 (2001/2/18)
 さて次の日も晴天に恵まれてなかなかの競馬日和でありましたが、前日と比べると心持ち冷たい風が吹いていて寒い。
 スタンド入口では野菜スープ"の無料サービスがありまして、そいつをちびちびやりながら場内へ。

 ここ数日は雪が降っていなかった様子ではあるが、スタンドや走路の横には除雪された雪で小高い山ができており北国の競馬場であることを実感する。
 昼過ぎになると「パパ競馬、僕ら雪遊び」という感じで子供達の格好の遊び場所になっておりました(笑)。


スタンド 北国の競馬場に秘密兵器アリ
 ただしコース内は、走路の中に埋め込まれた「ロードヒーティング装置」(走路の暖房設備ですね)のお陰で雪一つ無い。これが雪多い北海道で冬場の開催を可能にしてくれている。

 ついでに。。。ロードヒーティング導入以前の厳冬期の帯広競馬場は陸別町などの調教訓練に開放され活用されていた様だが、その開放期間が短くなってしまったという問題が起こったそうな。ばんえいのレースに出走するには春の能力検定に合格しなければ出走権利が得られないからこれは死活問題。
 この問題はトレーニングセンター建設によってクリアーされた模様ですが、どこかを立てればどこかが立たずで色々と難しいものですネ。


ばんえいリーディングジョッキー
(第8回帯広3日目終了現在)
順位 騎手名 1着 2着 3着 着外 連対率
1 坂本東一 170 105 93 330 31.5%
2 藤本 匠 125 103 107 321 26.2%
3 西 弘美 116 106 83 364 25.7%
4 藤野俊一 107 88 106 389 23.4%
5 大河原和雄 99 87 89 427 21.3%
6 岩本利春 97 103 88 392 23.4%
7 千葉 均 88 87 83 385 21.2%
8 松井浩文 85 88 83 388 21.3%
9 鈴木勝堤 85 85 82 378 25.1%
10 尾ヶ瀬馨 74 72 82 378 18.5%
坂本東一騎手
坂本東一騎手
藤本匠騎手
藤本 匠騎手
西弘美騎手
西 弘美騎手
 現在は道営競馬が撤退してしまった為使われていない1周1570mの平地レース用のトラック跡が残っている。
 トラックだった場所の一部には既にゴルフ練習場や競馬場の駐車場施設が入り込んでおり。。。もうここで平地レースが2度と行え無いことを物語っていた。今更ではあるが寂しいよなあ。。。

 さて帯広のばんえいコースの特徴はというと。。。第2障害の高さ自体は旭川と同じ高さ1.6mで設定されているし、むしろ岩見沢コースの第2障害の方が高さはあるんだけど。。。設置幅が狭い為に勾配がきついコースになっている。
 そして旭川コースや北見コースと比べると最後の直線距離が短い。つまり、「障害の登板力がものを言うコース」ということになります、ってわかっていても馬券はなかなかとれないんですけどね(笑)

 ちなみにゴール前の直線が上り坂になっているコースは岩見沢、北見の2コースで、旭川と帯広の2コースは直線は平坦となっています。
 実は昨夜のばんえいクイズに出題されていたんでおさらいさせて頂きました(笑)。距離はどこも直線セパレートの200mになっておりますが、びみょ〜なコースの特徴と馬場状態で(水分量が多いと橇が滑りやすくなります)結果が変わってくるわけでして。。。深い世界ですよ。

 それにしても今日の観客の数は凄いなあ。ばんえいの競馬場でこれだけ人が入っているのは初めて見ました。明日で年度最終日、大一番の伝統の一戦、そして快晴と条件が揃ったからでしょうかね。"快晴であること"これ重要でして、大雪でも降っていたら。。。皆、家でホントにフェブラリーS観戦だったんでしょうから(笑)

 *後にササノコバン氏に聞いたところ、この日の入場者数は2990人でした

本日のプログラム
 で、本日のプログラムはというと。。。1〜3レースが3歳戦、4〜8レースが条件戦、準メインがオープン特別、メインが重賞、最終レースが条件戦という構成。

 なかでもやはり3歳戦は「次のクラシック馬はこの中にいるかな?」という楽しみを持って観れるから面白いですよね。まあ、馬券を買うとなるとまた別で「3歳戦で勝負なんておっかなくて勝負出来ないよ!」という意見もありましょうが(笑)
 この日の3歳戦の結果は割と人気どころが結果を出していた様ですね。


 (1R) 1着・ブラックツヨシ(父カゲイサム)村上慎/2着・キヨノボル(父マルゼンバージ)
 (2R) 1着・ヴィクトリーベガ(父エビスタイショウ)大河原/2着・キンノホシ(父ダイヤテンリュウ)
 (3R) 1着・キリンオー(父ショウワハヤテ)大河原/2着・キタノスズハナ(父スズテンザン)


 まだ闘いは始まったばかりなので勝馬のレベルどうこうもまだわかりませんが。1レースで2着には敗れたけどキヨノボルは2勝を含む4戦全部連対中でちょっと今後も注目してみようかな。
 3歳馬は、中には既に1000キロ以上ある馬もいて体重的には古馬と比べてあまり差は無いけれど、見た目の線の細さなどをみるとやはり成長過程の馬体に見えますね。

 そうそう、ばんえい競馬には若い"人"も入りました。1月から2人の新人ジョッキーがデビュー。明比進一騎手(25歳,大友栄一厩舎所属)大塚剛騎手(24歳,福森浩厩舎所属)です。
 明比騎手はここまで既に2勝を挙げており、目標騎手は金山騎手。そして大塚騎手はまだ残念ながら勝鞍無しですが、目標騎手は岩本騎手とのこと。
 2人は前日、坂本騎手・年間最多勝記録達表彰式で騎手を代表して坂本騎手へ花束贈呈役を勤めておりました。将来は彼を越える様なビッグなジョッキーになることを期待してます!

 御腹が減る時間帯になってふと気になりだしたのが。。。東海人・すけ氏の「帯広競馬場のカレーラーメンに不満!」発言で密かに周囲で話題になっていた(?)場内の売店でありましたが。。。私はついつい勝負を避け普通の醤油ラーメンを食べてしまいました(笑)。こちらはマズマズ美味いです。
 チャレンジャー・しんやま氏はカレーラーメンに挑戦。暫し考える様な面持ちで食していたが。。。「不味くはないですよ」と微妙な発言(笑)。カレーラーメンは結構「私は2度目だよ」と密かにリピータもいる様でして。。。すけ氏「あれ?」と腰砕け気味。
 して、食べ終わってから気づいたが味噌ラーメンもありました。が、良く見ると普通の赤っぽい味噌を使ったものではなく。。。白い味噌を使った味噌ラーメンの様だ。ちょっと変わった感じで「こっちにすれば良かった」と後悔。
 関東人・峰富士氏「雑炊も結構美味かったっすヨ」と言っていたし、このスタンド奥の売店なかなか侮れません(笑)。




クリスタル特別 4歳オープン/別定重量
馬名 斤量/性齢 騎手
1 1 タカラハルヒメ 730/牝馬4歳 水嶋恵介
2 2 コウリュウオーザ 760/牡馬4歳 藤本 匠
3 3 コスモカップ 730/牝馬4歳 西 弘美
4 4 シンエイキンカイ 800/牡馬4歳 安部憲二
5 5 ビッグスバル 760/牡馬4歳 松井浩文
6 6 キタミハクリキ 770/牡馬4歳 坂本東一
7 7 スギノフィリオ 750/牡馬4歳 岡田祐一
8 マサモリ 750/牡馬4歳 山本正彦
8 9 ミサキスーパー 750/牡馬4歳 鈴木勝堤
10 カネサヒメ 730/牡馬4歳 大河原和雄
準メインは4歳オープン戦!
 ばんえい競馬のプログラムはメインの重賞レースの前にもみどころたっぷりのオープン特別が組まれているのがありがたい。「1粒で2度オイシイ」という昔のCMを思い出しますネエ(笑)

 準メインレース『クリスタル特別』も古馬になって通用する馬がいるか?という点で興味深いレースでメンバーも重賞級。

 人気を集めたのが、1番人気キタミハクリキと2番人気ビッグスバル
 キタミハクリキは今年度の『ばんえい菊花賞』(00'帯広)馬であり、古馬に混じっての『チャンピオンカップ』(1/28帯広)で2着している4歳トップクラスの馬。
 対するビッグスバルは『ばんえい菊花賞』2着馬ということでライバル対決!

 他も実績馬が揃っており。。。、『ばんえいオークス』馬コスモカップ、『はまなす賞』馬シンエイキンカイ、『ばんえい大賞典』馬マサモリ、『黒ユリ賞』馬カネサヒメなどそうそうたるメンバー。
 でも、早い時期に重賞勝ちした馬がイコール古馬で活躍出来るか?というとまた違ってくるのがばんえい競馬の難しいところでして。。。


ビッグスバルが追撃を振り切る!  レースは2つめの山を早めに越える事が出来た後、止まらず行けたビッグスバルが勝利。
 キタミハクリキの直線での追い込みも凄かったが捉えきれず0.5秒差届かず。

 今回は出走していないがコンスタントに重賞上位を確保している『イレネー記念』馬・スミヨシセンショーを物差しとすると。。。『ばんえいダービー』ではスミヨシセンショー3着に対しビッグスバル7着、キタミハクリキ10着と水を開けられていたが、『ばんえい菊花賞』では伴に先着。この時スミヨシは4着。

 その後スミヨシは古馬との『オールスターカップ』で2着しているわけだからその比較でビッグスバルとキタミハクリキもかなりのレベルの力を付けてきた事がわかりますネ。


クリスタル特別 着順
馬名 タイム 人気
1 5 5 ビッグスバル 2.03.3 2
2 6 6 キタミハクリキ 2.03.8 1
3 2 2 コウリュウオーザ 2.08.2 9
4 8 9 ミサキスーパー 2.09.6 3
5 7 7 スギノフィリオ 2.12.5 4


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