
(1999.8.1up) 5146番目の訪問者です
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日本海の街へGO!
まったくもって不思議だ。会社では遅刻の常習犯である私だが(?)競馬旅行の日の朝となるとパチリと目が覚める。大宮発上越新幹線に余裕を持って妻とともに乗り込む。座席ナンバーは11号車1階11-D。"1"尽くしだ。
「今回のラッキーナンバーは1だな」なんて思っているうちに列車は走り出す。
列車の旅が好きだ。何か時間がゆっくり過ぎて行く贅沢な感じが味わえる。金沢へ行くのは3回目であるが今までは気合!の車での旅行。列車で行くのは初めてであるが、の〜んびりした旅でなかなかに良いもんだ。
1泊して次の日が競馬場遠征。梅雨の合間のどんよりと、時折小雨がぱらつく朝であった。駅のデパートの一角のカフェで軽くモーニングセットをパクついた後、金沢駅前から出ている無料送迎バスに乗り込みいざ競馬場へ!
さて、競馬場のロケーションっていうと幾つかパターンがあると思う。
街から離れた山とか河川敷とかにある(旭川、笠松、足利などなど)、街中にドドーンとある(船橋)、公共の運動公園や遊技場の一角にある(宇都宮など)などのパターンが有るんじゃないかな。
金沢競馬場は公共の公園の一角にあるパターン。このパターンの競馬場は割かし健全な雰囲気の競馬場が多いなあ。
無料送迎バスに乗った時から思っていたんだけど。。。第1レース前だというのにずいぶん観客が多いよ!日曜日で初日でかつ重賞が組まれているからということかなあ。
それとレース開始が11時20分スタートとやや遅めで1レースから出かけやすいということもあるんだろう。金沢競馬場は中央競馬場とほとんど競合しないので経営も安定しているとの話を聞いたことがある。
それと女性客への気遣い重視という点からも競馬場自体は小奇麗で清潔感に溢れている。
金沢競馬リーディングジョッキー (99/7/13現在)
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順位 |
騎手名 |
騎乗 |
1着 |
2着 |
勝率 |
連率 |
1 |
渡辺 壮 |
171 |
59 |
31 |
34% |
52% |
2 |
中川雅之 |
244 |
42 |
48 |
17% |
36% |
3 |
蔵重浩一郎 |
203 |
41 |
32 |
20% |
35% |
4 |
桑野 等 |
244 |
31 |
35 |
12% |
27% |
5 |
長嶋和彦 |
231 |
29 |
30 |
12% |
25% |
6 |
端 勝成 |
180 |
25 |
23 |
13% |
26% |
7 |
古性秀之 |
197 |
24 |
27 |
12% |
25% |
8 |
加藤和義 |
201 |
19 |
17 |
9% |
17% |
9 |
殿田倫之 |
152 |
15 |
11 |
9% |
17% |
10 |
山中利夫 |
159 |
15 |
23 |
9% |
23% |
1999年度 第8回金沢競馬 第1日目 (1999/7/18)
朝パラパラとしていた雨も止みだんだん空も明るくなってきた。
金沢競馬場の第一印象は「自然に囲まれた緑豊かな競馬場」。特に山の中にあるわけでは無いが周囲が樹林に囲まれている。
位置的には日本海側に面した地域で、2階スタンドのパドックを見下ろせる場所に移れば競馬場のすぐ近くに河北潟が見えその先には日本海が広がっている眺めが見えなかなかに良い。
スタンドの一角に腰をおろし前日に金沢駅の売店で購入した競馬新聞"キンキ"のページをめくる。
こちらの専門誌は20ページ以上あるブック形式の実に立派な作りであり感心する。馬柱は関西地域に多い横形で、慣れない関東人には見ずらいかもしれないが私は競馬ブックで見慣れているので違和感は無かった。
とにかく中味も充実していて競走成績は勿論(前8走までの着順が確認出来る)のこと「無料バスの時刻表」やら「高額配当ベスト15」やら「出目表」やら「配当倍率のしくみ」まで盛り沢山である。こりゃ半日じゃ目通せないなあ。
不満があるとしたら「表紙は何でビワハヤヒデと岡部幸雄騎手の写真なの?」ってこと(笑)。
そしてやはり初めて行く競馬場で気になるのはジョッキーの腕前。
金沢競馬の顔と言えばやはり「連対率50%以上、2回に一度は連対!」と評判の頼れる男・渡辺壮騎手である。
98年度のリーディングジョッキー成績を見てみると勝利数では3位と一見振るわなかった様にも見えるが取得賞金を見ると堂々の第1位でありその内容の濃さが想像できる。
本日はやや荒れ気味か。。。
さて金沢競馬初日は。。。ここまでの成績。
(1レース)枠連4790円/枠単9050円
(2レース)枠連1470円/馬連1770円/枠単3040円
(3レース)枠連1970円/枠単3600円
(4レース)枠連7620円/枠単12030円
(5レース)枠連360円/馬連510円/枠単550円
(6レース)枠連2640円/馬連2410円/枠単2410円
(7レース)枠連270円/馬連270円/枠単730円
大穴、中穴なんでもござれでいやいや難しい。最近では枠連や馬連の単式は珍しくないが金沢競馬は大井競馬なんかが馬連単式馬券を始めるずっと前から枠連単式馬券を発売していた。
「金沢競馬は固いぜ!馬券は」と聞かされていたのでちょっとこの荒れ様は意外。私の馬券も当たる気配が無くちょっと一休み。
場内には金沢競馬場名物『玉寿司』がある。ちょっと中は手狭だがカウンターの中でちゃんと板さんが握ってくれる。小腹が空いたのでここで軽く昼食。勿論TVモニター完備で実況中継が観れ、う〜ん寿司食いながら競馬なんて金沢ならではかなあー。
「ほらな、このレースはやっぱ荒れたろ!今日は渡辺はこねーんだから」常連さんらしきおじちゃんが元気であった。
それとパドック裏手にあるタコ焼屋が人気があるようで御客の行列が出来ていた。「後で食べよっと!」と思っていたが結局食そびれたのは心残りだ。
私の場合馬券の調子が悪い時というのは(いや、いつも調子はイマイチだが。。。)熱くなってもう歯止めが利かなくなるか、逆に「まあのんびりメインだけちょこっとやるか」気分になるかどちらかだが今日はのんびり気分の方だ。
スタンドからちょっと離れた場所には芝が敷かれて公園にあるようなベンチが並んでいる。家族連れやアベックはここにシートを敷いて何かピクニック気分だ。
そんなのんびりムードが似合う金沢競馬場である。
ペガサス特別 サラブレッド系A級 距離1700m
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枠 |
馬 |
馬名 |
斤量/性齢 |
騎手 |
1 |
1 |
スギノコダイオー |
54.0/牡馬8歳 |
平瀬城久 |
2 |
2 |
エビスライトオー |
54.0/牡馬10歳 |
池田 敦 |
3 |
3 |
マイネルバルーン |
54.0/牡馬7歳 |
山中利夫 |
4 |
4 |
バンダムカリム |
54.0/牡馬8歳 |
加藤和義 |
5 |
5 |
マリンオーシャン |
54.0/騙馬7歳 |
桑野 等 |
6 |
6 |
ナスケンエース |
54.0/牝馬7歳 |
古性秀之 |
7 |
7 |
リスクワッスル |
54.0/牡馬9歳 |
中川雅之 |
8 |
サンシャインホース |
54.0/牡馬9歳 |
渡辺 壮 |
8 |
9 |
ジグミクイン |
53.0/牝馬8歳 |
山本育男 |
10 |
ノズカソウハ |
54.0/牡馬8歳 |
端 勝成 |
準メインもなかなか豪華
我々もベンチに腰掛け新聞開けばうとうと眠気が。。。いやいや寝ている場合じゃない。今日のプログラムは豪華だ。
10レースのメインの前の9レース、A級の特別戦ペガサス特別がある。
これから金沢の古馬一級戦を張って行く強豪に出会えるかもしれない。じっくり観なきゃ。
それにしてもこの競馬場で走っている馬は他の競馬場から移籍してきた「過去を持つ馬」が多いです。
現在獲得賞金No.1のサンシャインホースは9歳の熟年パワー。新潟、中央、大井と渡り歩いた古豪だ。
長く中央に在籍していたナスケンエースは『桜花賞』にも出走経験のある馬で当地4走目。
実力馬ノズカソウハも元は道営北海道競馬出身。金沢に来てから『スプリンターズカップ』『百万石賞』『JTB賞』『ほくてつイヤーカップ』などの数々の重賞を勝っている。
そんな中1番人気は生粋の金沢育ちバンダムカリム。勢い1番ということらしい。私はこれまた北関東・高崎競馬に過去を持つ休み明けで人気の無い逃げ馬マリンオーシャンの穴馬券を少々買った。
結果はノズカソウハの追撃を振り切ってゴール前粘ったナスケンエースが1着。それにしても全馬7歳以上というのがこの競馬場らしいなあ。
第1回日本海ダービー
サラブレッド系4歳 距離:1900m 1着賞金500万円 (曇り・重)
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枠 |
馬 |
馬名 |
斤量/性齢 |
騎手 |
厩舎 |
1 |
1 |
ブラマレア |
54.0/牝馬4歳 |
中川雅之 |
中川 |
2 |
2 |
マジックナギサ |
56.0/牡馬4歳 |
桑野 等 |
山田 |
3 |
3 |
イワノタイガー |
56.0/牡馬4歳 |
米倉 知 |
森井 |
4 |
4 |
ユキノショウ |
56.0/牡馬4歳 |
古性秀之 |
鷹尾 |
5 |
5 |
ノホホン |
54.0/牝馬4歳 |
長嶋和彦 |
田嶋 |
6 |
6 |
シュウメイローズ |
54.0/牝馬4歳 |
安部竜司 |
宗網 |
7 |
7 |
トラベラー |
54.0/牝馬4歳 |
殿田倫之 |
小原 |
8 |
ワカオリーナ |
54.0/牝馬4歳 |
渡辺 壮 |
蝦名 |
8 |
9 |
シャンハイブレーブ |
56.0/牡馬4歳 |
端 勝成 |
東方 |
10 |
プラズマカラー |
56.0/牡馬4歳 |
加藤和義 |
南 |
■■ メインレース!第1回日本海ダービー ■■
99年度は金沢競馬4歳重賞レース体系に変化があった。地方競馬4歳交流競走として開催されていた『サラブレッドチャレンジカップ』がダート統一重賞のGIIIに格付けされ様変わりされた。貴重な4歳ダート重賞として期待出来る。
それに伴い4歳重賞・日本海ダービーが新設されて、99年度は
□北日本新聞杯(6/6、1700m)
□日本海ダービー(7/18、1900m)
□MRO金賞(8/15、1700m) *JRA菊花賞TR選定競走
□サラブレッドチャレンジカップ(9/14、2000m、GIII)
□サラブレッド大賞典(10/24、1900m)
という流れになる。
ぜひとも『サラブレッドチャレンジカップ』で優勝できるような強い4歳馬が地元から出現して欲しいものだ。
昨年度からJRA認定レースが導入された3歳馬路線も注目だ。JRAの『朝日杯3歳ステークス』トライアル戦への選定競走として『兼六園ジュニアカップ』などが用意されており盛り上がりそうだ。
 ワカオリーナ
|
 ノホホン
|
 ユキノショウ
|
 イワノタイガー
|
さて本題の今日のメインレース、記念すべき第1回『日本海ダービー』はというとメンバー的には先月行われた『北日本新聞杯』の再戦といったメンバー構成である。残念なのは現在金沢では抜けたNo.1であるゴールデンコークが出走メンバーに無いことだ。
このレースをステップに『サラブレッドチャレンジカップ』あたりでゴールデンコークや中央から遠征してくるであろう強豪に肉薄できるくらい力をつける馬が出てくることを期待したい。
『北日本新聞杯』ではデビュー以来5連続連対と素質を見せて1番人気に支持されたワカオリーナが出負けして3着に敗戦。積極策をとった6番人気の伏兵・ノホホンがユキノショウに1馬身1/2差をつけて優勝している。
参考)北日本新聞杯(6/6、1700m、晴・良)
1着)ノホホン(長嶋) 1.52.0
2着)ユキノショウ(古性) 1馬身1/2
3着)ワカオリーナ(渡辺) 1馬身
4着)トラベラー(殿田) 1馬身1/2
5着)シュウメイローズ(蔵重) 2馬身1/2
(単勝)【5】1220円 (馬連)【5-8】3860円
(枠連)【5-7】1650円 (枠単)【5-7】4020円
日本海ダービーも素質馬ワカオリーナが1番人気。敗退した『北日本新聞杯』の雪辱戦となる。
2番人気ノホホンは前走『北日本新聞杯』を勝って以来の休み明けとなる。3番人気ユキノショウ。4番人気イワノタイガー。5番人気トラベラーはJRAの『桜花賞』トライアルまで駒を進めた逸材だが今季勝ち星から遠ざかっている。
私は名前が楽しいノホホンの単を買ってゴール前で観戦。この競馬場のゴール板を越えたあたりの客席側にはなんかピクニックでも出来るような涼しげなテーブルとベンチがあり、腰をおろしてのんびりとファンファーレを待つ。
第1回日本海ダービースタート!
さてレースは大外から一気に飛び出して行ったシャンハイブレイブの逃げで始まった。イワノタイガーが単独2番手。その後ろにブラマレア、ノホホン、ユキノショウ、ワカオリーナなど。シュウメイローズ、マジックナギサ、トラベラー、プラズマカラーが続く。
3コーナーあたりで離し気味に飛ばしていたシャンハイブレイブの脚色が怪しくなると見るやノホホンが早くも先頭。連れてイワノタイガー、ワカオリーナ、そして最後方グループからいつのまにか押し上げて来ていたトラベラーなどの人気上位馬がギュッとかたまる。
4コーナーを回ると今度はノホホンにおつりがなくなり抜け出したのはワカオリーナ。すぐ直後にイワノタイガーが迫るがその差はまったく詰まってこない。ワカオリーナは余裕の手応えでゴールに飛び込んだ。渡辺騎手も目一杯追っている様子も無く強い勝ち方だったと思う。イワノタイガーはゴール直前でユキノショウに差されていた。
第1回日本海ダービー 着順
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順 |
枠 |
馬 |
馬名 |
騎手 |
タイム(差) |
1 |
7 |
8 |
ワカオリーナ |
渡辺 |
2.04.8 |
2 |
4 |
4 |
ユキノショウ |
古性 |
1/2馬身 |
3 |
3 |
3 |
イワノタイガー |
米倉 |
1馬身 |
4 |
7 |
7 |
トラベラー |
殿田 |
1馬身 |
5 |
5 |
5 |
ノホホン |
長嶋 |
3馬身 |
(払い戻し)
単勝【8】270円
複勝【8】110円/【4】160円/【3】130円
枠連複【4-7】410円 枠連単【7-4】700円
馬連複【4-8】490円
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結局馬券の方は払い戻しを一度も経験せずツキの無い1日であった。
金沢競馬場は場所的には他の競馬場と離れているが、今後はダートグレードレースや東海地方との交流レースでより刺激のあるレースが繰り広げられて行くであろう。
ただ一つだけ気になったのは「アラブのレースはどうなんだろう、金沢は?」という点である。今日はアラブのレースが一つも組まれていなかった。来週は"アラブの重賞・農協牛乳杯です!"とレース予告があちこちに出ていたのでたまたまタイミングの問題だろうが、こちらはまだタフなアラブの馬がワンサカ活躍しているんだろうなあー、と勝手に期待していたのにちょっと残念。
帰りは金沢駅で柿の葉寿司やらカニ飯やらマス寿司やらしこたま買ってほくほく線(北陸急行)に乗り込む。柿の葉寿司はなかなかに上品な味わいでグッドであった。
馬券で敗れても美味いモンと1本のカンビールがあればなかなかに幸せな気分で旅が終われる私であった。
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金沢競馬場
(住所)石川県金沢市八田町西1
(電話)076(258)5761
(交通)
JR金沢駅からタクシー20分
JR森本駅からタクシー7分
*開催時はJR金沢駅等から無料バス運行
(テレホンサービス)
レース実況)076(257)7711
払戻金)076(251)3600
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